研究課題/領域番号 |
07640695
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
美斎津 文典 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (20219611)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | クラスター / 負イオン / 真空紫外光電子分光 / 磁気ボトル効果 |
研究概要 |
本年度は申請者が4月に東北大学理学部に転任したため、本研究目的を達成するために新たな実験装置の製作を主に行った。特に、三段の作動排気系からなる真空装置の設計を行い、現在製作中である。製作中の真空装置の概要に関して以下に述べる。本装置は、分子線源室、質量選別室、および電子エネルギー分析室の3室からなり、それぞれ油拡散ポンプにより排気される。分子線源は連続ビームおよびパルスビーム双方に対応可能であり、大排気量の油拡散ポンプが連結されている。質量選別は四極子型の質量分析計を使用する予定である。質量選別されたクラスターイオンは電子エネルギー分析室に導入される。光電子発生部は強磁場と弱磁場の組合せによる不均一磁場の中にあり、磁気ボトル効果によって光電子が一方向に集束される。集束された光電子は静電レンズによって一旦集光された後、電場阻止あるいは半球型の電子エネルギー分析器によって分析する予定である。これにより従来の希ガス共鳴線を用いた真空紫外光電子分光に比べて少なくとも2桁以上の感度向上が期待され、濃度の小さいクラスターイオン等への適用が可能であると考えられる。現在、電子エネルギー分析器の磁気ボトル部分に関する設計を電子の軌跡のシミュレーション計算を行うことにより最適化している。この分析計の完成後、質量選別された分子クライスターイオンについてHe共鳴線を用いた真空紫外光電子分光の実験を開始する予定である。さらに将来的には分子やクラスターのみならず、固体表面の真空紫外光電子分光にも適用範囲を広げることを計画している。
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