研究概要 |
1.2,2-ビ|3,6ジメチルチエノ|3,2-b|チオフェン|の5-臭化物と5-臭化マグネシウム塩をNiCl_2(dppp)を触媒としてカップリングさせることにより3,6-ジメチルチエノ|3,2-b|チオフェンの四量体の合成に成功した。また、同様の反応をPd(PPh_3)_4触媒下行い、3,6-ジメチルセレノロ|3,2-b|セレノフェンの3量体、4量体の合成に成功した。これらのオリゴマーのサイクリックボルタンメトリーを測定し電気化学的性質を明らかにした。 2.2,2-ジチエニルスルフィドの5-臭化物と2-チオフェンチオールとをCu_2O存在下に反応させ、2-チオ-5-チエニル基を構成単位とする3量体を合成した。同様の反応を繰り返し8量体の合成まで成功した。今後は、ホスト分子としての機能性が期待される。2-チオ-5-チエニル基を構成単位とする環状オリゴマーの合成を検討する予定である。 3.3,4-ジ-t-ブチルチオフェンの2-臭化物と2-臭化マグネシウム塩とをPd(PPPh_<>)_4を触媒として用いてカップリングさせ対応する2量体を合成した。この2量体のX線結晶構造解析の結果、2つのチエニル基は互いに直交して共役がほとんどなく、スイッチング素子の中心核になりうることがわかった。 テトラ-2-チエニルシランを第0世代として合成し、さらにそれの4つのチエニル基にトリ-2-チエニルシニル基を導入仕手第1世代のデンドリマ-を合成した。このデンドリーマ-は、ある種の溶媒分子を取り込むという興味ある物性を示した。 1,1,1,-トリス(2,リチオ-5-メチル-3-チエニル)エタンとチオ炭酸ジエチルとの反応により、チオフェントリプチセンチオールを合成し、さらにこれのナトリウム塩をメタクロロ過安息香酸で酸化することで対応するスルフェン酸の合成、単離に成功した。
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