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分子性伝導体における異常な同位体効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07640768
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能・物性・材料
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 礼三  東京大学, 物性研究所, 助教授 (80169531)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード分子性伝導体 / 同位体効果 / 電気伝導度
研究概要

分子性導体(DMe-DCNQI)_2Cuは、有機分子DMe-DCNQIのpπ軌道が形成する1次元バンドと、混合原子価状態にある銅の3d軌道とが強く相互作用している新しい型の電気伝導体である。この系では、重水素置換が電気的および磁気的性質を劇的に変化させ,この効果は加圧と同等であることをすでに明らかとした。本研究では,選択的重水素置換DMe-DCNQI分子にさらに^<13>C,^<15>Nを選択的に導入して,その同位体効果を検討した。メチル基の^<13>Cは,H^<13>CHOと塩化水素ガスによる,p-dimethoxybenzeneのクロロメチル化反応により導入した。^<15>N置換はKC^<15>Nから合成したBrC^<15>Nを用いて行った。電気伝導度測定の結果,銅イオンに配位しているcyanoimino(=N-C≡N)基のすべてのN原子を^<15>Nとすると,約90barの加圧に相当する効果があることを見出した。この効果は,シアノ炭素への^<13>C導入の場合(=N-^<13>C≡N)とほぼ同じである。一方,メチル基に^<13>Cを導入したところ,特に顕著な同位体効果は観測されなかった。これは,メチル基への重水素導入が劇的な効果を示すのと対照的である。以上の結果は,銅の配位四面体における立体的効果が銅からDMe-DCNQIへの電荷移動量を変化させこの系の電子状態を変えるという我々の主張を支持するものである。今後,シアノ窒素のみ^<15>N置換した場合(=N-C≡^<15>N)等について検討する予定である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] R.Kato: "Chemical Control of the Electronic States in the pπ-d System" Mol.Cryst.Lig.Cryst.(印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] R.Kato: "Pπ-d Interaction in the(R_1,R_2-DCNQI)_2 Cu System" MoI.Cryst.Lig.Cryst.(印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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