研究課題/領域番号 |
07640771
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大内 幸雄 名古屋大学, 理学部, 助教授 (60194081)
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研究分担者 |
石井 久夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (60232237)
関 一彦 名古屋大学, 理学部, 教授 (80124220)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 軟X線吸収分光 / NEXAFS / 配向膜 / 液晶 |
研究概要 |
平成7年度、標記の課題について行った研究成果は以下の通り。 1)液晶配向用のポリイミドとして単環のCn-PMDAと2環のCn-BPDAの2種類のポリイミドを用意し、それぞれの配向膜の分子構造と配向特性との相関を検討した。すなわちCn-BPDAでは、アルキル鎖長の増加に伴い液晶分子のプレチルト角に奇遇効果が観測されるが、類似物質であるCn-PADAではアルキル鎖長の増加に伴う奇遇効果は観測されない。この点を明らかにするためにシンクロトン放射光を用いた角度分解偏光軟X線吸収分光をおこない、配向姿勢を決めていると考えられるイミド環部分の傾き角を測定した。その結果、明かな奇遇効果を示すCn-BPDAポリイミドにおいては、アルキル鎖の奇遇に応じたシストランソイド構造とトランストランソイド構造が観測されたにもかかわらず、奇遇効果を示さないCn-PMDAについてはシストランソイドとトランスシソイド構造のみを観測した。後者の場合、液晶分子の選択的な吸着を考えると確かに液晶分子のプレチルト角における奇遇効果の発現にはつながらず、角度分解偏光軟X線吸収分光によって求めたポリイミド膜の表面構造の正当性が確認された。 2)n-C50H102の蒸着薄膜の温度に対する構造変化を角度分解偏光軟X線吸収分光により調べた。すなわち、蒸着直後では分子軸は基板に対して平行に配列しているが、温度上昇にともない垂直に配列しはじめることが分かった。又、固相-液相の転移温度よりも1度程度高温側まで、蒸着薄膜の表面1層は垂直に配列していることを見いだした。
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