研究課題/領域番号 |
07640772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
橋本 真佐男 神戸大学, 理学部, 助教授 (90030775)
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研究分担者 |
曽谷 紀之 神戸大学, 理学部, 教授 (90031335)
枝 和男 神戸大学, 理学部, 助手 (00193996)
御堂 義之 神戸大学, 理学部, 助手 (70030773)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分子結晶 / 強誘電体 / 結晶構造 / 中性子線回折 / X線回折 / 相転移 / 水素結合 / X結回折 / 中性子線回析 / X線回析 |
研究概要 |
トリクロルアセトアミド(TCAA)のIII相(X線回折(300K)、(90,300,343K))、II相(単結晶中性子線回折、357K)、I相(粉末中性子回折、370K)の結晶構造が解析された。(1)空間群は全てP21である、(2)III相では、独立な2個のトリクロルメチル基の一方は、C-C軸回りの小角回転で生じる2個所の安定位置を占め、高温相ではその平均位置を占める、(3)一つのアミノ基の構造が温度に依存する、(4)TCAA(III)と同形のトリブロモアセトアミドのIII相にも類似した2サイト構造があることが明らかになった。TCAAのアミノ基の関与する赤外スペクトル(N-H伸縮振動、NH2面外変角振動)の温度依存性の精密な測定より、一部のバンドの波数が、III相で顕著な温度依存性を示し、転移点近傍で明瞭な連続的シフトを示すことが分かった。これらの事実から、アミノ基の構造変化とトリクロルメチル基の2サイト配置の連動がTCAAの強誘電性転移の原因と考える転移機構が得られた。 2-クロロ-2,2-ジブロモ-アセトアミド(CDBAA),2-ブロモ-2,2-ジクロロ-アセトアミド(BDCAA)はTCAAに類似した相転移を起こす。結晶構造決定より、両者の構造(互いに同形)はTCAAと同形ではないが、TCAAの構造に極めて類似していることを確認した。両者の赤外スペクトルとその温度依存性はTCAAのものに非常に類似し、転移に伴う誘電性質の変化の絶対値は小さいが、TCAAと同様の転移機構が働くと推定された。 この研究は、有機化合物に特有の内部回転の自由度と分子構造変化に基づく、純分子性結晶の強誘電性転移機構の普遍的可能性を示した。
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