研究課題/領域番号 |
07640775
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
市村 憲司 熊本大学, 理学部, 助教授 (00151481)
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研究分担者 |
藤本 斉 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30183932)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 物性制御 / 機能性物質 / 混合原子価 / インターカレーション / 電気伝導性 / 光電子分光法 / 超伝導機構 / 水素効果 |
研究概要 |
フラーレン電荷移動錯体系、π電子系有機電導体、ならびに層状化合物の電子物性に関する比較研究を遂行する中で次の系について新しい成果を得た。 アルカリ金属-CO_<60>-水素三元系:本研究は、半導体であるM_6C_<60>(M=K、Rb、Cs)、超伝導相であるM_3C_<60>の電子物性及び光物性に対する水素の効果、ならびに質量分析-昇温脱離法による水素の存在状態を明らかにすることを目的とした。M_6C_<60>及びM_3C_<60>に水素を作用させたときのラマンスペクトル中のC_<60>接線モードAg(2)バンドのショルダー構造は、アルカリ金属からC_<60>に一端移った電子の一部が水素に移動していることを示唆している。一方、主ピークのシフトはM_6C_<60>とM_3C_<60>では互いにシフトの方向が異なっており、見い出されているアルカリ金属-C_<60>-水素三元系超電導体の系統的な測定により電子-フォノン系の違いを明らかにし得るものと考える。H_xM_6C_<60>及びH_xM_3C_<60>からの水素の脱離は、アルカリ金属-グラファイト-水素三元系層間化合物H_xMC_8及びH_xMC_<24>からの水素の脱離よりはるかに高い温度であり、H_xM_6C_<60>及びH_xM_3C_<60>中の水素の方が電子の移動量が大きいか拡散の活性化エネルギーが大きいことを示唆している。ピークプロフィールより水素はハイドライド的な性質が強いと結論した。また、新たな超電導相H_xNa_yC_<60>を見い出し、特異的な水素の存在状態であることを得た。 N_xNa_yC_<60>系:本研究はN_xNa_yC_<60>超電導相中の窒素のイオン性及び存在状態をラマンスペクトルならびに質量分析-昇温脱離法により明らかにすることを目的とした。ラマンスペクトル中のC_<60>接線モードAg(2)バンドのショルダー構造は、アルカリ金属からC_<60>に一端移った電子の一部が窒素に移動していることを示唆している。窒素の脱離スペクトルはNaN_3からの窒素の脱離より高温側の700Kに主ピークを示し、少なくとも2成分からなることが分かった。このことより、窒素の電荷移動量が複数あるか、Na-Nのクラスター構造が複数あることを結論した。
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