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液晶における秩序形成の分子機構の実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 07640778
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能・物性・材料
研究機関東海大学

研究代表者

八木原 晋  東海大学, 理学部, 助教授 (40191093)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード液晶 / ネマティック相 / 等方相 / 高分子-水素 / 動的構造 / 誘電緩和 / TDS / DSC
研究概要

本研究ではシアノビフェニール系の液晶ベンゼン溶液について時間領域分光測定(TDS)および示差走査型熱量測定(DSC)をおこない,その分子機構を検証していくことが目的である.
シアノビフェニール系液晶の中でもよく調べている8CBは,ネマティック相とスメクティックA相の2種類の液晶相を示す.本研究ではまずこのベンゼン濃厚溶液について,濃度を変えてDSC,TDS両測定をおこなった.DSC測定から各相転移温度の濃度依存性を測定した.その結果重量濃度97%付近で液晶相がひとつになり,93%付近では等方相のまま液晶相をとれなくなることが判った.分子の形状や体積を考えると,これらの濃度はそれぞれ短軸,長軸まわりの運動についての分子間相互作用の影響を表していると考えられる.さらにTDS測定による誘電緩和強度の測定から,0-80%までは濃度に比例していた緩和強度が,80%以上で増加量が鈍り,93%で激減することが判った.これは80%を越えた濃度領域での反平行ダイマーの形成を思わせるが,ペランの式などによる緩和パラメータの動力学的解析などによっても,これを断言するだけの知見は未だになく,今後の重要な課題である.束縛されている分子の動力学的性質を反映する緩和パラメータの解析は最近高分子-水系で精力的におこなわれており,液晶系でも使用できる一般性を示している.液晶の様にほとんどデバイ型の緩和過程の重ね合わせで説明できてしまう場合いは,緩和時間分布のユニヴァーサルな取り扱いよりも,高分子-水系で示される自由水の緩和過程と類似である.これは水のマイクロクラスター構造の動的挙動で解釈されるべき現象と考えられており,液晶分子が液晶相や反平行ダイマーを形成していく際の秩序形成過程における緩和パラメータの挙動との比較が興味深い.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N. Shinyashiki, et al.: "Dielectric Study on Coupling Constant of Lower critical Solution of Poly (vinylmethylether) in Water" J. Chem. Phys.(in press).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] N. Shinyashiki, et al.: "Dielectric Study on Molecular Dyanics in Aqueous Solutions of Protein and Polymer" Amino Acids. 9(1). 89 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 新屋敷 直木 他: "誘電緩和による高分子水溶液中における高分子構造と水の動的構造" 第44回高分子学年年次大会予稿集. 44(5). 863 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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