研究課題/領域番号 |
07640791
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
増山 芳郎 上智大学, 理工学部, 助手 (30138375)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アミン-アリル化反応 / パラジウム(0)錯体 / アリルアルコール / 塩化スズ(II) / π-アリルパラジウム / アリルアミン / 位置選択性 |
研究概要 |
筆者は、塩化スズ(II)を用いるアリルアルコール類からのπ-アリルパラジウム錯体形成法の開発とその有機合成反応への応用の一環として、アミン類のアリル化を試み、以下の点を明らかにした。(1)2-プロパン-1-オールとジベンジルアミンとの反応をモデルとして、パラジウム触媒、配位子、塩基、溶媒、反応温度など反応条件を種々調べた。Pd (PPh_3)_4を触媒(1〜2mol%)とし、2-プロパン-1-オール(2mmol)、ジベンジルアミン(1mmol)、SnCl_2(2mmol)、およびNEt_3 (2mmol)を無水THF中に加え、50℃で40時間反応させると、80%以上の単離収率でN, N-ジベンジル2-プロペニルアミンが生成できた。(2)上記の反応条件を2-プロパン-1-オールと種々のアミンの反応に応用した。ほとんどのジアルキルアミンはジベンジルアミンと同様の反応性を示した。アリールアルキルアミンでは反応性が低下し、ジフェニルアミンは反応しなかった。第一級アミンのアルキルアミンではジアリル化体が、アニリンではモノアリル化体が選択的に生成した。(3)1位または3位に置換基を持つアリルアルコールとジベンジルアミンの反応も同様に行い、π-アリルパラジウム錯体の無置換アリル位で選択的に反応したアリルアミン類を生成することができた。アリルアルコールが貴重な場合には、アリルアルコール、SnCl_2、およびNEt_3に対して2倍モルのジベンジルアミンを用いて反応させ、70%以上の単離収率で生成物を得ることができた。(4)アリルアルコールとアリルエステル(酢酸と炭酸)の化学選択性を調べたところ、カルボニル-アリル化反応とは異なり、通常のπ-アリルパラジウム錯体生成能と同じ反応性を示した。
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