研究課題/領域番号 |
07640857
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小俣 達男 名古屋大学, 農学部, 助教授 (50175270)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 亜硝酸還元酵素 / 硝酸同化 / 活性制御 / コファクター / アッセンブリー |
研究概要 |
1.ラン藻Synechococcus PCC7942の亜硝酸還元酵素(以下NiRと略)の最大活性の発現に必要な遺伝子nirBについて以下の諸点を明らかにした。 (1)NiRB欠損株(以下NiRB~株)のNiR活性は野生株の30%程度だったが、NiRの構造遺伝子であるnirAのmRNAの量は、野生株の2〜3倍だった。プラスミドを用いてnirAをさらに過剰発現すると、NiR活性は野生株のレベルにまで高まった。以上の結果から、nirB~株の欠陥はnirAの転写後の段階にあると結論した。 (2)細胞培養液に直接トリクロル酢酸を加え、細胞の全タンパク質を速やかに変性させてWestern解析を行ったところnirB~株のNirAポリペプチドの含量は野生株の1〜1.5倍あったので、nirB~株の欠損はNirAポロペプチドの翻訳より後の段階にあると結論した。 (3)細胞培養膜液から遠心によって細胞を回収した後にタンパク質を抽出すると、nirB~株のNirAポリペプチド含量は野生株の3分の1に低下していた。新規の酵素の合成を阻害してNiR活性の時間変化を調べた結果、nirB~株と野生株においてNiRホロ酵素の安定性に差異がなかったので、nirB遺伝子の産物は、NirAポリペプチド(NiRアポ酵素)の分解を抑制するか、あるいは、NirAポリペプチドとコファクターの結合を促進するかのいずれかによってNiRホロ酵素の形成を促進するものと推定した。 2.ラン藻をCO_2欠乏条件下におくとNiR活性が特異的に低下する。この過程で細胞のNirB含量が変化しないにもかかわらずNirA含量が低下することから、CO_2欠乏条件下ではNiRホロ酵素の分解活性の誘導によってNiR活性が低下すると結論した。
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