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細胞膜に存在する特異的tubulinを組み込むリング構造:その細胞壁多糖合成酵素複合体としての機能と調節

研究課題

研究課題/領域番号 07640863
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 植物生理
研究機関大阪大学

研究代表者

水野 孝一  大阪大学, 理学部, 助教授 (40110845)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードセルロース合成酵素 / ターミナルコンプレックス / 細胞膜 / カロース / チューブリン / 微小管 / ロゼット構造
研究概要

我々は、従来セルロース合成そのものを研究していたわけではなく細胞骨格の一つである微少管(microtubules)が細胞の伸長生長に重要な役割を果たしているのでその機構を理解しようと研究を進めていた。ところが、意外なことに細胞質にのみ存在すると考えられていた微少管構成タンパクであるチューブリン(tubulin)が細胞膜にも存在することが明らかになったので膜のどこにどのような形で存在するのかを解明しようとしていた。
二次元電気泳動、カラムクロマトグラフイ-での行動パターンはチューブリンが何か大きな複合体に組み込まれていることを示唆していた。チューブリン抗体を用いた免疫電子顕微鏡法でさらに詳しく調べてみるとチューブリンは直径8〜9nmの大きさの顆粒に存在することが明らかとなった。この大きさはロゼット構造を形成する6個の顆粒の大きさに一致するものであった。そこで、セルロース生合成の前駆体といわれているUDP-グルコースを加えてみると期待したとおり直径約1nmの太さのフイラメントを大量合成した。このフイラメントの性質は明らかにカロースとは異なり、セルロースの特徴をすべて有していた。このセルロース合成酵素複合体はチューブリンのほかに65kDa、33kDa、14kDaの主構成タンパクと2〜3個の微量タンパクを含んでおりそれぞれが機能を分担しているものと推測される。
また、植物細胞は傷害を受けるとセルロース合成をやめカロース合成に切り替えて傷口を埋めてしうことが知られている。この2種の多糖合成は同一の酵素によって行われているのではないかという推測がなされていたが、我々の研究でもセルロース合成からカロース合成に切り替える因子の存在が示唆され、同時にマグネシウムおよびカルシウムがこの切り替えに重要な決定権を持っていることも示唆された。
今後は上に述べた可能性を精製した再構成系で証明し、さらにこれらの構成タンパクの遺伝子のロ-ニングを行いタンパクの構造と機能を関連づけ酵素活性部位と調節部位を決定したいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koichi Mizuno: "Presence of tubulin in plasma membranes from stem segments of azuki bean : appearance of a new isoform during gibberellin A3-induced elongation" Plant Physiology. (in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Koichi Mizuno: "A cytoskeletal 50-kDa protein in higher plants that forms intermediate sized filaments and stabilizes microtubules" Pprotoplasma. 186. 99-112 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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