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蛇毒神経毒をコードする遺伝子によるウミヘビの分類

研究課題

研究課題/領域番号 07640934
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関上智大学

研究代表者

田宮 徹  上智大学, 理工学部, 助教授 (30119135)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
キーワード蛇毒神経毒 / RT-PCR / 分類
研究概要

本研究では、異なる地域に生息するエラブウミヘビ属の複数の集団を形態・タンパク・遺伝子の3つの異なるレベルで、多型性と相同性について比較し、形態学的にみた種の境界と、タンパク・遺伝子レベルでの境界との関係を明らかにすることを目的とした。
エラブウミヘビ属のウミヘビLaticauda colubrinaとLaticauda laticaudata(各々Vanuatu, New Caledonia産)を生きたまま現地より輸入し即殺後直ちに毒腺を摘出し、液体窒素中で凍結し、個体別に-80℃で保存した。各個体の毒腺から全RNAを抽出し、これよりダイナビーズによりpoly(A)RNAを抽出した。このRNAを鋳型とし、5'側にClaI, BamHI, XhoIの切断部位をもつhybridprimerを使い逆転写酵素でcDNAを合成した。得られた1本鎖cDNAを鋳型とし、erabutoxinacDNAの5'末端の配列にHindIII, XbaIの配列を付加した5'側のプライマーと3'側のプライマーとの間をPCRにより増幅した。増幅断片(約500bp)を両端に付加した制限酵素切断部位を利用しHindIIIとBamHIで切断後、pUC119のHindIII・BamHI部位に挿入しクローニングした。得られたクローンから少なくとも10クローン以上を選択し、1つの個体から少なくとも2種以上の神経毒イソホームをコードするcDNAの塩基配列を決定した。産地および種の異なるヘビについて同様の実験を行った。
上記の実験で得られた神経毒のイソホームのcDNAの配列をパーソナルコンピュータで比較し、神経毒のイソホームの分類を行ったところ、L. laticaudataは産地に関係なく1つのクラスターを形成したが、L. colubrinaはVanuatuとNew Caledoniaで異なるクラスターを形成した。形態学的にもL. laticaudataは産地による違いが認められないが、L. colubrinaはNew Caledonia産とVanuatu産で縞模様の形や色など多くの違いが見られた。以上のことから、New Caledonia産のL. colubrinaはL. colubrinaではなく新しい種とするべきであるとの結論に達した。
hybridprimer 5'-ATCGATGGATCCTGCAGTTTTTTTTTTTTTTTTT-3'
5'側のプライマー 5'-TTAAGCTTCTAGACTCCAGAAAAGATCGCAAG-3'
3'側のプライマー 5'-AAGATATCGATGGATCCTCG-3'

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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