研究課題/領域番号 |
07650058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
森下 克己 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (60148476)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 光ファイバ / 分散性光ファイバ / 光フィルタ / ファイバ形光デバイス |
研究概要 |
種々の波長特性を持った光デバイスを製作するために、コア・クラッド間の屈折率差が波長に大きく依存する分散性光ファイバが提案され、今までにないファイバ形光デバイスが製作できることが理論的に示されていた。しかしながら、これまでは分散性光ファイバの製作に関する報告はなかった。 本研究では、分散性光ファイバを初めて製作し、その製作にあたっての問題点を明らかにした。製作した分散性光ファイバは、材料の光学ガラスの屈折率波長曲線から予想した導波特性とは大きく異なった導波特性をもつことを示した。その原因は、光ファイバ製造時における屈折率低下であることを明らかにするとともに、その解決法も示した。また、分散性光ファイバの伝送損失は、プリフォームの入念な研磨によって実用の域(数dB/m)にまで下げることに成功した。 材料となるガラスの種類が限られているために、様々な導波特性をもった分散性光ファイバを作るのは困難であった。本研究では、この問題を解決するために、アニールによる導波特性の制御法を開発した。この手法の開発により、同じ材料を用いて導波特性の大きく異なる光ファイバができること、アニールの条件を調整することによって導波特性が精密に制御できることを示した。本手法は、2種類の光学ガラスの転移温度差を積極的に利用しており、極めて独創的で実用的な手法であることを示した。 上記の研究成果に基づいて、分散性光ファイバを、広帯域単一モード光ファイバ、チューナブルな光フィルタ、モードフィールド変換器などに応用した。製作された光ファイバやファイバ形光デバイスは、通常の光ファイバでは実現することが困難な特徴をもっていることを示した。
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