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分子機械の潤滑機構のナノマシンへの利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650167
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 設計工学・機械要素・トライボロジー
研究機関東京工業大学

研究代表者

中野 隆  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (00183517)

研究分担者 平塚 健一  東京工業大学, 工学部・機械知能システム学科, 助手 (30181168)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード分子機械 / 超潤滑 / 分子動力学 / マイクロマシン / 微小接触
研究概要

今回の研究は理論的及び実験的両面からおこなわれた.まず国内の研究者の特に,関節の弾性流体潤滑機構と細菌の鞭毛モーターの軸受け部分の潤滑機構に関する研究を調査し,関節や鞭毛モーターの機械的構造,化学的成分構成,及び物理的な挙動に対する知見を得ることができ,またまた以後の研究においても適切な助言も受ける事が出来た.この調査より,生物における超低摩擦機構の発現機構にはまだ不明な点が多数あり,またモデル化によりこの潤滑機構を再現することは困難であることもわかった.このような場合には計算機を用いた数値計算により,比較的単純な状況下における仮想実験とも言える,分子動力学を用いたシミュレーションが有効であることがわかった.
次の段階として原子間力をポテンシャルを用いて表現する原子力場の方法をもちいて,分子動力学を用い鞭毛モーターの軸受部分の超低摩擦機構のシミュレーションをおこなった.この計算により,ミクロな摩擦係数は摺動面相互の単位構造の周期の差に非常に敏感に依存することがわかった.しかしながらポテンシャルという量子力学を考慮に入れていない計算であるために化学種の差による摩擦係数の変化についての定量的な情報を得いることは出来なかった.そこで量子力学的計算を用いて鞭毛モーターの潤滑機構に対する化学種の差の影響のシミュレーションもおこなった.量子力学的計算は古典的な計算に比べて,おなじ原子数の計算でもはるかに多くの記憶容量と計算時間を要するため単位構造の周期の差による摩擦係数への影響との相関の研究には改良の余地が残った.
また理論的研究と並行して実験的研究も行った,理論的な研究から単位構造の周期の差を無理数に近づけることは低摩擦に有利であることがわかったので,グラファイト相関化合物やシリコンの結晶面を用いてモデルとなる系を構成し潤滑の実験を行った.この実験により通常は摩擦係数を下げる役割のある酸素がミクロな潤滑機構の場合には逆に摩擦係数を上昇させる悪影響を及ぼすことがわかった.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takashi NAKANO: "Surface Characterization by Wavelet and Entropy" Synopsis International Tribology Conference. 1. 249-249 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 隆: "摩擦面の形状を統計的方法を用いて処理する場合の問題点について" トライボロジスト. 40. 86-89 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 隆: "トライボロジーと数理科学の協調的発展にむけて" トライボロジスト. 40. 251-256 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 隆: "分子物理から見た超固体潤滑の可能性" 精密工学会誌. 61. 180-177 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 隆: "エントロピーを用いたサンプリング間隔評価法" トライボロジー会議'95予稿集. 40. 133-136 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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