研究課題/領域番号 |
07650188
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松井 剛一 筑波大学, 構造工学系, 教授 (80029496)
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研究分担者 |
文字 秀明 筑波大学, 構造工学系, 講師 (10220112)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 混相流 / 粒子運動 / 粒子サイズ / 粒子の形状 / 画像処理 / 揚力 / 管内流 / 浮力の効果 |
研究概要 |
分散二相流の複雑な流動特性を明らかにするための基礎として、単一粒子の運動すなわち粒子(固体粒子、液滴、気泡を指す)の素過程特性について実験を主体にして総合的に調べた。垂直管の試験装置を用いて、一定流量の水上昇流中に種々の単一粒子を放ち、その運動や変形について、高速ビデオシステムを用いて解析した。水流速は、He-Neレーザードップラー流速計を用いて測定した。粒子の大きさ、密度差、形状、変形の効果を分離して議論できるように工夫して、次の5種類の粒子を用意した。 (1)球形固体粒子(直径変化)(2)球形液滴(直径変化)(3)気泡(等価直径変化)(4)軽球形固体粒子(直径一定)(5)偏平回転楕円体固体粒子(体積一定、等価直径一定、アスペクト比変化) 測定と解析の結果、次の知見を得た。 (1)サイズ効果:サイズ(直径)が大きくなるにつれて、浮力の増加、相対速度の増加を来たし、正の横方向揚力が働いて、球形粒子は壁の方向に移動する。しかし、(非球形の)気泡の場合は、管中央部へ移動する。2mm程度以下の小粒子は、流路断面上で一様に上昇する。 (2)密度差/浮力効果:密度差の増加に伴い、浮力の増加、相対速度の増加を来たし、粒子は正の横方向揚力を受けているにもかかわらず、管中央部に移動する。 (3)形状/変形効果:アスペクト比を減少させる(球形から偏平回転楕円体へ形状を変える)と、負の相対速度の減少を来たし、(非球形の)偏平回転楕円体粒子は、負の横方向揚力を受けて管壁の方向へ移動するが、管壁までには達せず、中間領域を上昇する。非球形の気泡は、正の横方向揚力を受けて管中央部へ移動する。 特に(2)および(3)の結果は、大変興味深い。なお、固体粒子の流動位置に対する粒子自身の回転による顕著な効果は認められなかった。
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