研究概要 |
本年度は次のような手順に従って研究は遂行された. (1)振動実験,荷重実験の実施-幾つかの既存の構造物に対してインパルスハンマーによる打撃実験や応答実験,荷重実験を行い,そのデータをコンピュータ上に保存した.また,弱い非線形性を考慮させるために,時間的に変化する系に対する実験も行った. (2)機械構造の特性マトリクスの同定システムの開発-(1)で得られた実験データを基に機械構造のパラメータと各種特性(例えば,固有振動数や応力等)の関数関係を同定できるような階層型のニューラルネットワークを構築し,その精度を検討しながら同定精度の向上を図った. (3)構造系の最適設計問題の設定-軽量化,静特性,動特性の向上などを目的としたパラメータの最適化としての最適設計問題を設定した. (4)制御系の最適設計問題の設定-制御系のフィードバックゲイン等を最適化する問題を設定した. (5)同時最適設計手法の開発-上記の設定した2つの最適設計問題を同時に解くために同定システムと同じ型の階層型ニューラルネットワークを導入したシステムの開発をはかり,その精度の向上をさせた.また,数値計算例を通じてその有効性を検討した. (6)統合システムの整備-(5)で開発したシステムに対してマルチメディアを活用した入出力関係を整備した.
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