研究課題/領域番号 |
07650362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
堀田 將 (堀田 将) 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (60199552)
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研究分担者 |
増田 淳 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (30283154)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | イットリア安定化ジルコニア / シリコン / ヘテロエピタキシャル成長 / 反応性スパッタ / スパッタリング / 誘電体 |
研究概要 |
YSZ膜の膜質のY量依存性を検討した後、YSZ膜上にPZT膜を堆積してその緩衝層としての有効性を確認した。 (1) Y組成比2.3-19.7at. %の試料は、室温においてもSi基板上に立方晶YSZ薄膜がヘテロエピタキシャル成長していることがわかった。これに対し、Y組成比1.2at%の試料は、膜厚が20nm程度までは、室温及び堆積温度である800℃において立方晶となったが、膜厚が100nmになると、堆積温度である800℃では立方晶であるが、室温まで温度を下げることで、Si界面から20nm程度の膜厚までは立方晶、それ以上の膜厚部分において単斜晶となった。 (2) Y量が無いZrO_2膜の場合は、膜厚が10nmでは、Si (100)基板上に単斜晶(100)がヘテロエピタキシャル成長しており、また、膜厚が100nmでは、Si (100)基板面より約9°傾いて、単斜晶(100)面が配向していた。 (3)電気的特性測定の結果以下の結論を得た。YSZ薄膜が立方晶を維持してY組成比が減少した場合、それと共にリ-ク電流や電気容量-電圧特性(C-V)特性のイオンドリフトにおけるヒステリシス幅も増加し、電気的特性としては悪化した。しかし、更にYSZ薄膜が単斜晶となるまでY組成を減少させると、逆にリ-ク電流及びヒステリシス幅が減少した。これは、立方晶の状態では、Y量が減少すると膜の結晶性が悪化し、それとともに膜に歪みが増加するためと考えている。 (4) Y組成比9.4at. %のYSZ薄膜上にPZT膜を堆積したところ、YSZの膜厚が10nmと薄くてもPZT膜とSiとは反応せず、強誘電性を示すPZT薄膜が形成できた。しかしYSZの膜厚がまだ厚いため、動作電圧が高く、今後さらにYSZ膜の膜厚を減少させ、またより質のよいYSZ膜でPZTを堆積する必要があると考えている。
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