研究課題/領域番号 |
07650391
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
高橋 幸郎 埼玉大学, 地域共同研究センター, 助教授 (10124596)
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研究分担者 |
鎌田 憲彦 埼玉大学, 工学部, 助教授 (50211173)
平塚 信之 埼玉大学, 工学部, 教授 (20114217)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マイクロチャネルプレート / 2次電子増倍 / 感光性ガラス / 鉛ガラス / ゾル・ゲル法 / フォトエッチング |
研究概要 |
電子増倍素子であるマクロチャネルプレート(以下MCP)の新しい製法に関する研究として、本年度は以下の様な成果が得られた。 (1)MCPの基盤として感光性ガラスを導入することにより、フォトマスクにより任意の形状マイクロチャネルを形成することが可能となった。また高アスペクト比のチャネル形状を得るための露光時間および熱処理条件の最適値を見いだした。 (2)マイクロチャネル内への電子増倍膜を鉛アルコキシドを用いたゾル・ゲル法により形成する方法を開発した。この方法によれば、毛細管現象を利用した高アスペクト比を有するマイクロチャネル内にアルコキシド液を均一に塗布し、鉛ガラスを用いた2次電子増倍膜を形成できる特徴がある。 ゾル・ゲル法によるガラス化のための熱処理温度は600°C程度が必要であるが、この熱処理行程においてMCP基盤である感光性ガラスからシリコンが鉛ガラス内に拡散し、鉛成分が著しく低下する事が明らかになった。このためエッチングによりマイクロチャネルを形成した基盤を再度露光、熱処理により結晶化し、ガラスの軟化温度を800°C以上に高めることにより基盤から鉛ガラスへのシリコンの熱拡散を制御する事に成功した。 (4)鉛ガラスの抵抗値を低下するために、ビスマスの添加を試みた。これにはビスマスのアルコキシドを鉛アルコキシドに添加混合し、ゾルゲル法によりガラス化することにより実現できる。この結果数%のビスマス添加と、水素還元時間の組み合わせにより、約7桁の範囲で膜抵抗値の制御が可能となった。また還元された鉛ガラス抵抗値は極めて安定であった。 試作したMCPの増倍特性はアスペクト比7.9、印加電圧600V、入射電流50pAにおいて94倍が得られた。
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