研究課題/領域番号 |
07650412
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 真司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (40239968)
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研究分担者 |
保立 和夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (60126159)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 光ファイバ通信 / 光ファイバ増幅器 / 光ファイバレーザ / ファラデー回転子ミラー / 光サ-キュレータ / 偏波状態 / 偏波モード分散 |
研究概要 |
(1)ファラデー回転子ミラー(FRM)を用いた新しい構成の光ファイバ増幅器の理論的検討 申請者が発明したファラデー回転子ミラー(FRM)を用いることにより通常の単一モードエルビウムドープ光ファイバ(EDF)を用いながら偏波状態を安定化できる反射型光ファイバ増幅器の理論的検討を行った。その結果、この光ファイバ増幅器は、任意の入力偏波状態を保持できるのみならず、光ファイバ増幅器中の別の偏波の問題、すなわち偏波モード分散(PMD)・偏波依存性損失(PDL)・偏波ホールバーニング(PHB)・偏波依存性利得(PDG)も同時に回避できることが結論された。さらに、ファラデー回転角に対する要求精度を解析した結果、通常のアイソレータに用いられているファラデー回転子で十分であることがわかった。 (2)FRMを用いた新しい構成の光ファイバ増幅器による偏波状態安定化と偏波モード分散(PMD)低減の実証 単一モードEDF(40m)、FRM、励起用LD(1.48μm)、WDMカップラ、光サ-キュレータを用いて提案した反射型光ファイバ増幅器を構成し、偏波状態の観測と偏波モード分散の測定を偏波アナライザを用いて行った。その結果、光ファイバに擾乱を与えても出力偏波状態が全く変動しないこと、またEDFおよび光サ-キュレータのPMDが低減されることが示され、提案した光ファイバ増幅器の優れた性能が実証された。 (3)FRMを用いた新しい構成の単一偏波ファブリ・ペロ-(FP)型光ファイバレーザの提案と実証 上記のFRMを用いた光ファイバ増幅器をファブリ・ペロ-(FP)型光ファイバレーザに応用し、通常の単一モードEDFを用いながら安定な単一偏波出力が得られる光ファイバレーザの提案と実証を行った。これはFP共振器を構成する2つのFRMとその間の単一モードEDFからなり、一方のFRMは通常のもので、もう一方は中に偏光子が挿入されていてミラーも部分透過のものでここからレーザ出力を得る。実験により、安定な単一偏波出力が得られることが示された。さらに、FP共振器中に特殊な構成のエタロンフィルタを挿入することにより、安定な単一周波数発振にも成功している。
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