研究課題/領域番号 |
07650483
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
岩田 彰 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10093098)
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研究分担者 |
横田 康成 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00262957)
松尾 啓志 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (00219396)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 音源方向定位 / 聴覚神経系 / ニューラルネットワーク / パルスニューロンモデル |
研究概要 |
われわれは、現在の生体に近いパルスを伝達情報として用いるニューロンモデル(パルスニューロンモデル:PNM)を用い、生体の聴覚情報伝達経路を模擬したニューラルネットワークを構築する事で、人間に近い複雑な音源方向知覚機構を実現できるモデルを構築することを目的とする。本モデルは聴覚系の生理的知見に基づいたモデルであり、大きく分けて入力信号に対する前処理、連続値-パルス変換、特徴抽出部の3つから構成されている。入力信号はまず帯域フィルタ郡によって各周波数毎の信号に分けられ、それぞれについてその包絡線が検出される。そして検出された包絡線情報に基づいたパルス列を発生し、このパルス列を左右の信号それぞれについて生成し、それらをPNMを用いた特徴抽出部に入力する。特徴抽出部は2信号間の時間差を検出するMSOモデルと音圧差を検出するLSOモデルの二つからなり、MSOモデル、LSOモデルはそれぞれ、入力信号間の時間差、音圧差に特異的に反応する。 以上のモデルに対して、本年度はさらにPNMからなる時間差・音圧差マッピング層を設ける事で、ある時間差、音圧差のみに特異的に反応するニューロン群を構築することに成功した。これにより、本モデルによって入力信号がどの角度から入力して来た音に相当するかを検出する事が可能となり、本モデルを用いることで音源の方向知覚が可能であることが示された。また、今回構築したマッピング層を構成するPNMはMSO,LSOモデルにもちいたそれと全く同一のもののであり、PNMの各種パラメータの変化および配置の変化のみで時間差と音圧差という二つの異なる特徴を定量的に検出することが可能であることが示された。(電子情報通信学会論文誌発表;1996年2月)
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