研究課題/領域番号 |
07650495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
菅田 一博 鳥取大学, 工学部, 教授 (80026020)
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研究分担者 |
清水 忠昭 鳥取大学, 工学部, 助手 (80196518)
井須 尚紀 鳥取大学, 工学部, 助教授 (50221073)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 茎内流 / 蒸散量 / 熱移動法 / ヒートパルス / マルチ・サーモカップル方式 / 最適位置 / データ・ロガー / 蒸散流 / ヒートパルス法 |
研究概要 |
ヒートパルス法は、植物茎にヒートパルスを与え、ヒートパルスの移動速度を計測することにより、茎内蒸散流を測定する方法である。蒸散流が速くなれば、従来の方法では測定精度が下がる。我々は、いかなる速度の蒸散流に対しても、対応できるマルチサーモカップル方式を提案した。測定精度を評価する計算式を導出し、サーモカップルの最適位置を決める理論式を本研究で与えた。 茎内蒸散流測定方法として、我々はマルチ・サーモカップル方式をすでに提案した。本方式による蒸散流測定システムによって、測定誤差が10%以内の精度で、蒸散流速度を測定可能であることが判った。ヒ-タと熱電対の直径を0.5mm以下にすることが望まれるが、この工作技術が計測システム全体を製作する過程で、我々の研究にとって一番難しく、研究の親展を遅らせてきた。勿論、ヒ-タと熱電対の直径が小さければ小さい程、測定精度が高くなる事が理論的に判っているが、将来、この工作技術の向上が望まれる。直径を小さくして、ヒートパルスのパワーを大きくするのは大変難しい。また、植物に挿入するときの熱電対の強度を強くする必要があり、直径を小さくするのにも、おのずと限度があることが判明した。 蒸散流計測システムを実際の農場や田畑でトマト、トウモロコシ、綿などを対象として使用するためには、測定の期間は数ヵ月の長期に亘る。野外で長期の使用には、システム全体の電源からのパワー消費量を極力少なくおさえることが重要な課題である。しかし、システムを使用していないときでも、メモリーの内容を保持する必要があり、電源からパワーを消費し続ける。従って、計測システムにスリ-ピング機能を組み込む事と、太陽電池をバックアップする乾電池など、電源の問題点を解決する方法が必要であることが判明した。 農場や田畑で農業に従事する人にとって、蒸散流測定システムを使いやすくするためのマン・マシン・インターフェイスをいかにするかが非常に重要な問題点である。そのためには、使い勝手の良い野外用データロガーを設計し、作る必要があり、計画の日程より少し遅れたが、もう少しで完成の予定である。その基本理念は、操作することを出来るだけ少なくし、充分なモニタリング情報をディスプレイすることを念頭に設計している。
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