研究課題/領域番号 |
07650505
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
柏木 濶 熊本大学, 工学部, 教授 (30040380)
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研究分担者 |
坂田 正登 熊本大学, 工学部, 助手 (20040652)
山口 晃生 熊本大学, 工学部, 講師 (50230363)
原田 博之 熊本大学, 工学部, 助教授 (90145285)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 非線形系 / 同定 / M系列 / 相関 / ボルテラ核 / 制御系 |
研究概要 |
非線形システムのボルテラ核をM系列と相関法を用いて測定するという筆者らが開発した新しい非線形システムの同定法について、効率よくボルテラ核を求めるため、一つのM系列を入力に加え、その出力との相互相関関数を求めるとすべてのボルテラ核の断面が求められるというM系列の探索を行った。その結果、ボルテラ核の2次および3次の核を求めるのに適したM系列を22次まで求めることが出来た。求められたM系列の原始多項式の個数は次の通りである。16次(22個)、18次(37個)、19次(9個)、21次(4個)、22次(2個)。 次に、求めたM系列を用いて、非線形システムの同定実験をシミュレーションにより行った。はじめに、非線形システムが3次までの多項式で表現される系(ボルテラ核の理論値が既知)について入力にM系列を加え、出力との相互相関関数を求め、予め計算された遅延時間の位置に現れる2次および3次のボルテラ核の断面を測定し、理論値との比較を行った結果、本方法により正確にボルテラ核が求められることが確かめられた。次に、飽和型の非線形要素がフィードバックループの中に存在する非線形システムについて同様のシミュレーション実験を行った。この場合はボルテラ核の理論値が未知であるので、同定結果が正しいか否かは同定で得られたボルテラ核を用いて計算された出力と実際の出力とがどのくらい一致するかを比較して確かめた。その結果、正しく同定されていることが分かった。次に、実際の非線形システムの同定を行うべく、非線形性を有するモータや化学プラントなどの実際の制御対象に対して実験を行うよう準備を進めているが、現在のところ実験結果が得られるまでには至っていない。また、このシミュレーション実験により、本方法を実際に適用する際に留意すべき点(入力M系列の振幅、サンプリング間隔など)が明らかになったので、これについても現在検討中である。
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