研究課題/領域番号 |
07650692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
矢野 隆 熊本大学, 工学部, 助教授 (30109673)
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研究分担者 |
田畑 享 (田畑 亨) 熊本電波工業高等専門学校, 助教授 (20044456)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 鉄道騒音 / うるささ / 社会調査 / 暴露-反応関係 / ファジィ理論 / 自然言語 / 異なるうるささ尺度 / %very annoyed |
研究概要 |
鉄道騒音に関する社会調査データおよび騒音データを基に、騒音の暴露量(等価騒音レベル)と反応(不快感)との関係を求め、ファジィ理論を適用して尺度の違いによる反応の差を検討するとともに、道路交通騒音の暴露反応関係と比較した。その成果をまとめると、以下のようになる。 (1)4種類の調査票はサンプルを抽出した順に均等に配布したため、年齢、性別等の人口統計学的な変数や騒音の敏感さ等の騒音の不快感の大きく影響すると思われる変数の分布はどの尺度段階でもほぼ等しかった。そこで、騒音の暴露量(L _<Aeq>)と%very annoyedや%rather annoyed、%annoyedといった種々の反応割合との関係を比較した。これらのカテゴリーの上位から取った反応割合は、そのすぐ下位のカテゴリーに割り当てられた言葉の影響を強く受けることが判明した。このことは筆者らが以前行った心理音響実験の結果と一致しており、異なる調査結果を比較する際にはそれぞれの調査でどのような尺度が使われているかが非常に重要であることを示している。 (2)騒音の不快感の評価語の違いをファジィ理論における自然言語の副詞を形容詞であるファジィ集合に対する演算子と考える手法を適用した。不快感反応の指標として標準べき乗値を定め、各調査データを補正することで段階数に依存しない不快感反応の標準曲線を推定した。各段階ごとのこれらの曲線を求めることで、異なるカテゴリ尺度で得られた不快感反応の相互比較が可能となることを示した。 (3)九州で収集された道路交通騒音と鉄道騒音に関する暴露量と反応との関係には系統的な差は見られなかった。このことは道路交通騒音の方が鉄道騒音よりもうるさいというヨーロッパで得られている知見と大きく異なる。この原因については今後解明しなければならない。
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