研究課題/領域番号 |
07650753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小池 淳一 東北大学, 工学部, 助教授 (10261588)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 薄膜 / 弾性定数 / 弾性非調和効果 / モリブデン / 機械的性質 |
研究概要 |
薄膜には多くの場合バルクにみられるより大きい残留応力が存在する。このとき弾性非調和効果の観点から、薄膜の弾性定数がバルクに比べて異なるか否かを調べるのが本研究の目的である。実験ではシリコン基板上にモリブデン薄膜をスパッター成膜し、スパッター条件の変化によるモリブデン薄膜の弾性的性質を調べた。成膜にはヘリコンコイルを併用した高周波マグネトロンスパッター装置を用いた。成膜条件として、基板温度および高周波電力を変化させた。薄膜の弾性的性質はそれぞれレーザー曲率測定装置で残留応力を、X線回折でひずみを、ナノインデンターで弾性定数および硬さを測定した。結果の概要は以下のようである。(1)モリブデンは全ての成膜条件において圧縮応力状態にあった。圧縮応力およびひずみは、基板温度が高く高周波電力が大きい時に減少する傾向があった。この傾向は原子の表面拡散の温度依存性と基板に到達する原子の運動エネルギーの高周波電力依存性から説明できた。(2)成膜条件を変化させた場合に圧縮応力およびひずみはそれぞれ0.4〜1.2GPaおよび0.2〜0.6%の範囲の値をとった。バルクモリブデンの降伏応力である0.4〜0.6GPaと比較すると2倍程度の残留応力が薄膜に付加される場合があることを示す。また、ナノインデンターによって求めた硬さおよびヤング率は成膜条件による変化を示さず、ヤング率の値はバルク材料と同程度であった。 以上のことから、成膜条件によって残留応力およびひずみの値は変化し、バルク値より大きい値をとることがあるが、本実験で測定された値の範囲においては、弾性非調和効果は無視できる。
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