研究課題/領域番号 |
07650758
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
水林 博 筑波大学, 物質工学系, 教授 (40114136)
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研究分担者 |
谷本 久典 筑波大学, 物質工学系, 講師 (70222122)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 非晶質合金 / 原子の集団的運動 / 異常通電効果 / 自由体積 |
研究概要 |
10^7A/m^2程度の微弱な直流電流を非晶質合金試料に通じると構造緩和及び結晶化過程が大きな促進を受ける現象は、原子の集団的運動による電気泳動力の集中に起因すると推定される。もしそうであれば通電下で試料中に内部応力が発生する筈である。一方、非晶質合金の動的弾性率は外部応力を増すと上昇することを見出しており、前記の場合には通電下で動的弾性率が上昇する筈である。本研究ではこのことを検証する目的で、非晶質Cu_<50>Zr_<50>とCu_<50>Ti_<50>について実験を行い、通電下で動的弾性率が上昇することを実測した。また、通電下での動的弾性率の変化と外部応力によるそれは、電流密度と外部応力の大きさをスケーリングすると関数形が互いに良い一致を示した。これらのことは、通電下での内部応力の発生を実証するものである。このスケーリングから、異常通電効果における電気泳動係数(実行電荷数)Zの定量が可能になり、Cu_<50>Zr_<50>とCu_<50>Ti_<50>でそれぞれZ=3.1X10^5及び2.6X10^5の値が得られた。そこで、焼鈍によるZ及び試料の比体積変化を調べたところ、構造緩和温度域でZは約30%増大し、比体積は0.1%程度減少した。比体積の減少は比較的大きな自由体積の消失に起因しており、Zの増大は原子の集団的運動を分断していた自由体積の消失に起因すると仮定すると、原子の集団的運動における相関長が評価できる。以上の仮定を実験結果に適用すると、相関長(原子の数)として、非晶質Cu_<50>Zr_<50>で約500原子、Cu_<50>Ti_<50>で約600原子の値が得られる。このような巨大な原子の集団的運動はエントロピーの点で不利であるから、通電下でのみ誘起されていると考えられる。また、前記の相関長の値はZの極めて大きな観測値の一部を説明するのみであり、隠された因子がまだ存在することを推測させる。これらは今後の研究課題である。
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