研究課題/領域番号 |
07650813
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
鎌土 重晴 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30152846)
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研究分担者 |
小島 陽 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60016368)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | マグネシウム合金 / 過共晶Al-Si系合金 / 半溶融成形加工 / ミクロ組織 / 固相率 / 偏析 / 引張特性 / 流動性 |
研究概要 |
1.再結晶を利用した半溶融成形加工プロセスの過共晶Al-Si系合金への適用性の調査を目的として、P添加により初晶Siを微細化したAC9Bアルミニウム合金にひずみを導入し、半溶融成形加工した。その際の組織変化、引張強さおよび成形時の試料の流動性を調査した。(1)ひずみを導入したAC9Bアルミニウム合金を半溶融成形加工することにより、微細かつ球状なアルミニウム固溶体および初晶Siを試料全体に均一に分布させ、かつ共晶Siを半溶融温度からの加圧急冷により、微細に晶出させることが可能である。(2)AC9Bアルミニウム合金の半溶融成形加工材の引張強さは、JIS規格値を十分満足するが、初晶Siを起点として破壊が生じるため、強度そのものは成形加工前の母材と同程度となる。(3)半溶融成形加工時の金型内への充填性は、ひずみ導入材および無ひずみ材とも大差はないが、ひずみ導入材の方が球状のアルミニウム固溶体、初晶Siおよび液相が均一に分布したミクロ組織となる。 2.半溶融成形加工法を用いた組織制御により、耐熱性に優れた合金を開発することを目的として、Mg-Al系およびMg-Zn系合金にマグネシウムと高融点の化合物を作るシリコンおよびカルシウムを添加した合金のひずみ導入材を用いて半溶融成形加工を行い、得られた成形加工品の組織および機械的性質を評価した。(1)ひずみを導入した各種マグネシウム合金を半溶融成形加工することで、微細かつ球状の固相粒子が均一に分布し、さらにMg-Al系にシリコンあるいはカルシウムを添加した合金では半溶融温度からの加圧急冷により微細な共晶相を持つ組織が得られる。(2)液相量の増加は流動性を向上させ、成形欠陥の発生を減ずるものの、端部への液相の偏りを助長し、マクロ的な組織の不均一さを生む。(3)Mg-Al系合金にシリコンあるいはカルシウムを添加した合金は粒内の全面析出により大きな時効硬化を示し、さらに粒界に細かく分散した金属間化合物により耐熱性に優れる。
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