研究課題/領域番号 |
07650841
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 福久 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90028994)
|
研究分担者 |
菊地 靖志 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (90005405)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 微生物 / 銅溶接部 / 腐食 / バイオフォーリング |
研究概要 |
熱交換機に使用される銅材料とその溶接部に対して冷却水として用いられる地下水による微生物腐食の研究(MIC)を実施した。平成7年度で得られた結果を以下にまとめる。 1.地下水中に微量の栄養分(0.0025%Nutrient Broth)を含ませた溶液で浸漬試験を行った結果、いづれの銅材料においてもピットが発生した。この溶液を滅菌して、同様の試験を行った場合はこのようなピットは発生しなかった。したがってこの地下水により発生した腐食の原因は水中に存在する微生物によるものと判断した。 2.栄養分を含ませない入手まつの地下水では上記のようなピットはみられなかったことから、地下水中に生存する微生物の活性度が腐食に大きく影響することがわかった。 3.地下水中の微生物を培養し、分離した結果を、光学顕微鏡によってその形態別に分類した。7種類のバクテリアが存在することがわかった。これらを特定した結果ではグラム陽性菌(スタヒロコッカス)1種、クラム陰性菌4種(スピンゴモナス、コマモナス、メチロバクテリウムおよび不明種)であることが判明した。 4.このように、単離したバクテリアを用いた腐食実験の結果、スタヒロコッカスが銅表面にバイオフィルムを形成しやすくその下部でピットが発生することがわかった。 5.銅溶接部を用いた場合で表面を1500♯で研磨したもの、しないものを用いたが、いづれもピットが発生した。したがって本実験の場合は表面状態は大きく影響しないものと考えられた。 6.試験期間中自然電位の貴化がみとめられた。これは菌によるタンパク質の発酵作用と考えられた。
|