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超高純度試薬に含まれる鉄,ニッケル,クロム等の精密評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07650972
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 工業分析化学
研究機関北見工業大学

研究代表者

赤塚 邦彦  北見工業大学, 工学部, 教授 (50003182)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードICP質量分析法 / 超高純度酸 / 同位体希釈分析 / 不純物定量
研究概要

1,化学的研究あるいは工業生産において超高純度の水や化学薬品の必要性が増大しており,それら薬品中の不純物濃度が正確に検定され,純度が確実に保証されることが重要,不可欠となっている.本研究は,市販最高級純度規格の酸等の試薬に含まれる不純物金属の精密な定量法を開発することを目的に,ICP質量分析法を用いて純度の検定を行った.
2,高純度酸の濃縮試料を調製し,Ni,Cu,Zn,Cd,Pb,Cr,Feの同位体比を測定して,精密な分析法である同位体希釈分析への適用性を明らかにした.すなわち,通常のAr-ICP/MSを使用して61Ni/60Ni,65Cu/65Cu,68Zn/66Zn,111Cd/114Cd,206Pb/208Pbの同位体比及びIUPAC値から求めた比は,Niが0.04455±0.0025(IUPAC値0.04425),Cuが0.4604±0.0025(0.4456),Znが0.6875±0.0019(0.6720),Cdが0.4302±0.0127(0.4455),Pbが0.5251±0.0054(0.4616)と,Mass discriminationを考慮すれば良好な一致を示した.従って,これらの同位体の組み合わせにより,61Ni,65Cu,68Zn,11Cd,206Pbの濃縮スパイクを使用して同位体希釈分析が可能と結論できた.
3,しかし,通常のICP/MS法では,56Feに及ぼす40ArO,及び52Cr,53Crに及ぼす35ClOH,37ClO,36ArO,36ArOHなどの分子イオンの干渉が認められた.そこで,シールドト-チ法とプラズマガスへ8%の窒素を混合してMixed gas-plasmaをイオン源とする方法を試みた.シールドト-チ法はCold plasmaであるため水酸化物イオンの生成が認められ,57Feに及ぼす40ArOH,40CaOHの干渉を抑制できなかった.一方,Mixed gas-plasma法は,ブランク値を高くする原因となる脱溶媒を組合せなくとも,RF出力1400W,ネブライザーガス流量1.47l/min,補助ガス1.7l/minの条件を選択すれば,質量数56に現れるArOの強度が12万CPSから5千cpsにまで低減し,Fe,Crの精密定量が可能となった.
4,確立分析法をサブボイリング精製した超高純度の酸中の数pg/mlレベルの不純物定量に応用するとともに,HFとHNO3の混酸で化学エッチングした試料を分析してSiウエハ-表面の極微量不純物の定量を行い,試料深さに伴うFeの不純物量が表面から10nmの深さ毎に29,14,8.0pg/cm2であることを検定できることを明らかにできた.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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