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強力な配位アニオン性開始剤を基盤とする新規重合反応の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 07651076
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 高分子合成
研究機関東京工業大学

研究代表者

鈴木 将人  東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (20179253)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード配位アニオン重合 / 開環重合 / 有機銅 / ルイス酸
研究概要

当初の計画に従い、有機銅-BF_3の組み合わせを開始剤に用いて、下記に示すいくつかの種類の重合反応について検討を加えた。
実験の概略は次のようなものである。アルゴン雰囲気下、既知の方法で調整したMe_2CuCNLi_2-BF_3OEt_2複合試剤のTHF溶液に、-78℃で10〜20倍モルのモノマーを加え、徐々に室温へと戻し、その反応混合物を分析した。
1)置換エチレンイミン、双環アミン
N-ブチルエチレンイミンとキヌクリジンをモノマーとして、反応を行った。結果的には、これらは全く消費されず、目的とする開環重合は起こらなかった。
2)電子吸引基を有するシクロプロパン誘導体
まず、シクロプロパンカルボン酸エチルおよび1-メチルシクロプロパンカルボン酸メチルの重合を試みた。室温に戻った反応混合物は、黒色ないしは茶色の沈殿を生じていたが、モノマーはあまり反応しておらず、再沈殿によっても重合物は得られなかった。そこで、より活性の高いシクロプロピルフェニルケトンを用いて重合を検討した。反応混合物は淡黄色透明となり、前二者とは様子が異なってはいたが、解析の結果、この基質は未反応であった。
3)フマル酸誘導体
フマル酸ジエチルの重合を試みた。反応液はモノマー添加後直ちに黄変し、アニオンの生成が認められたが、結果的には重合は起こらなかった。
以上、いづれの場合も、残念ながら期待した重合反応は起らなかった。既知の単位反応では、R_2CuCNLi_2-BF_3OEt_2と各化合物から1:1の付加物が得られることが知られているので、開始反応に相当するものは起こっているはずである。したがって、問題は、成長反応の段階にあると考えられる。つまり、開始反応によって生成したアニオン種(窒素アニオン、エノレートアニオン)が引き続きモノマーを攻撃する能力を有しておらず、最終的には失活してしまったものと結論できる。これを改善し、重合反応に結び付けるためにはさらに高い反応性を有するモノマーの設計・合成とより活性な反応試剤の探索が必要である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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