研究課題/領域番号 |
07651101
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
高橋 正人 信州大学, 繊維学部, 助教授 (20188056)
|
研究分担者 |
彦坂 正道 広島大学, 総合科学部, 教授 (60087103)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 高分子 / 結晶化 / 単結晶 / 平衡融点 / 分子量依存性 |
研究概要 |
分子量の異なるポリエチレンを用いて、結晶化過程、結晶形態の分子量依存性を調べた。結晶化速度の分子量依存性を調べるためには、大きさが無限大とみなし得るほど大きな結晶の融点、すなわち平衡融点の分子量依存性を明らかにする必要がある。本研究では、高圧下で生成した伸びきり鎖単結晶を固相転移させたものを用い、これの融点を測ることで、平衡融点の分子量依存性を決定することが出来た。このようにして決定した平行融点の分子量依存性から、結晶化速度の過冷却度依存性を決定し、分子量によりどのように変化するかを調べた。その結果、結晶化速度が、分子量に依らず、V=Aexp(-B/Tc・△T)の温度依存性に従うことが分かった。ここで、Tcは結晶化温度、△T(≡Tm^0-Tc、Tm^0:平衡融点)は、平衡融点と結晶化温度の温度差即ち過冷却度である。平衡融点の近くでの結晶化によって得られるtypeAと呼ばれるモルホロジーを持った単結晶の生成では、最小二乗によりAとBの値を決定した結果、Bは分子量に依らず一定であるが、Aは分子量に大きく依存し、分子量の増加と共に大きく減少することが分かった。高分子の結晶成長は、結晶成長界面に吸着した高分子鎖が結晶ラメラに取り込まれることにより進行するというモデルを立て、これに基づく理論的考察より、Aは高分子鎖の重合度nに対して、A∝exp(-bn^<1/2>)の分子量依存性を持つことが予測され、実験値はこれによくあうことを示すことが出来た。
|