研究課題/領域番号 |
07660046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
東野 哲三 西九州大学, 家政学部, 教授 (80258631)
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研究分担者 |
池田 多佳子 西九州大学, 家政学部, 助手 (00289604)
藤田 修二 佐賀大学, 農学部, 教授 (90039339)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カンキツ生果皮抽出物 / キレート化剤溶液 / ペクチンエステラーゼ / 機能性ペクチンゲル / フィチン酸塩溶液 / クエン酸塩溶液 / 低メトキシルペクチン / キレート剤溶液 |
研究概要 |
強いキレート作用を有する多塩基酸塩溶液により柑橘生果皮を抽出した。抽出物中にはペクチン物質が溶出し、それが低温でゲル化した。そこで、機能性ペクチンゲルの調製を目標として本実験を行った。 1.温州ミカン生果皮からのクエン酸塩溶液による抽出物のゲル化の基礎的条件を検討した。またゲル化の材料としての温州ミカン果実の適正熟度および柑橘酵素のペクチンエステラーゼ(PE)活性を測定した。 2.ナツミカン生果皮を材料とし、クエン酸塩とフィチン酸塩溶液を用いてゲル化の方法について検討した。また、市販ペクチン一柑橘酵素モデル反応系を使って、抽出物のゲル形成機構について追求した。 3.温州ミカン果皮を材料として、生成ゲルの本体であるペクチン物質のクエン酸塩溶液による抽出条件を検討した。また、調製ペクチンの性状を調べるために、エステル化度並びに分子量を測定した。 4.柑橘生果皮からクエン酸塩およびフィチン酸塩溶液を用い、酵素的反応による機能性低メトキシルペクチンの調製条件について検討した。また粘度法による新しいPE活性の測定法を設定した。 これらの実験結果、キレート剤溶液による柑橘生果皮抽出物のゲルの強度及びペクチン溶出量はクエン酸塩又はフィチン酸塩の濃度及びpHと密接な関係のあることがわかった。そこで、市販ペクチン一酵素モデル反応系を用いて、生果皮抽出物のゲル化機構を追求するために粘度法により検討し、ゲル化にはCaなどの二価金属イオンが必要であり、キレート剤(フィチン酸やクエン酸)は生果皮のプロトペクチンの可溶化に必要であることを認めた。また溶出したペクチンはPEにより脱メチル化されてペクチニン酸を生じ、これと二価イオンとが架橋結合することにより高分子化し、低温下で立体構造を形成するものと推察した。
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