研究課題/領域番号 |
07660055
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柘植 尚志 名古屋大学, 農学部, 助教授 (30192644)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 植物病原糸状菌 / 宿主特異的毒素 / Alternaria alternata / 病原性遺伝子 |
研究概要 |
Alternaria属糸状菌には、病原性の決定因子として宿主特異的毒素を生産する7種の重要植物病原菌が存在する。本研究では、これら病原菌のうちナシ黒斑病菌(the Japanese pear pathotype of A. alternata、宿主特異的AK毒素生産菌)を用いて、その病原性(毒素生産性)遺伝子の検索を中心に、以下の研究を行った。 1.毒素生産時に特異的発現されるmRNAのサブトラクション法による検索 黒斑病菌は、静置培養時には毒素を生産するが、振とう培養時には全く生産しないことを先に確認している。そこで、静置と振とうの両条件下で培養した菌体からmRNAを抽出し、両者に共通して存在するmRNAをサブトラクション法によって除去し、毒素生産時特異的なmRNAを濃縮した。得られたmRNA画分のcDNAライブラリーを作製し、静置培養菌体と振とう培養菌体から抽出したmRNA由来のcDNAをプローブとしてディファレンシャルスクリーニングを行った。静置培養菌体由来のcDNAとのみハイブリダイズする15クローンを選抜し、それらのうち少なくとも3クローンが静置培養時にのみ発現するmRNAのcDNAであることをノーザンハイブリダイゼーションによって確認した。 2.遺伝子タギングによる病原性欠損変異株の分離 REMI(restriction enzyme-mediated integration)法を用いた遺伝子タギングにより、AK毒素欠損変異株の分離を試みた。REMI法を用いて黒斑病菌を形質転換したところ、形質転換頻度が約10倍向上し、その有効性が示された。約1000株のREMI形質転換体から、AK毒素生産性を失活した3株の病原性欠損変異株を選抜した。さらに、これら変異株の染色体DNA-におけるベクターDNAの存在様式を解析し、ベクターDNAと隣接する染色体DNAを同定・回収した。
|