研究課題/領域番号 |
07660203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
徳岡 正三 京都府立大学, 農学部, 助教授 (20046501)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | スナヤナギ / アブラヨモギ / サビナビャクシン / さし木 / 防風 / 客土 / 海岸砂地 / ヤナギルリハムシ / ウチスズメ / さし木法 / 先行造林 |
研究概要 |
1.スナヤナギ、アブラヨモギ、サビナビャクシンの先行造林樹種としての適性を検討するために、苗畑と海岸砂地でさし木を行った。(1)スナヤナギは大きなさし穂(長さ1.8m)でもさし木の発根が可能であり、さし穂を弧形に曲げて両端をさし付ける、いわばアーチ型のさし木の採用が考えられた。(2)アブラヨモギはアーチ型の効用は認められないが、大きなさし穂(長さ90cm)によるさし木が可能である。(3)サビナビャクシンももともと容易に発根する樹種であるが、海岸砂地では発根が困難であった。2.スナヤナギとアブラヨモギでもいくつか問題がみられた。スナヤナギは秋ざしでは9〜10月、春ざしでは4〜5月のいわば気候のおだやかな期間は発根・成長がみられたが、この時期を過ぎるとすべて枯死した。アブラヨモギもほぼ同様であるが、この樹種は獣害を受けることが推察された。3.このため、最も強い発根力を示すスナヤナギだけを用い、3方を竹柵で囲い、同時に客土を施すさし木を新たに行った。しかし、竹柵の隙間を通って囲い内に砂が堆積し、一部スナヤナギが埋没したので、竹柵に変えて板を囲い、四方を完全に囲い、この中でさし木を行う実験を加えた。4.客土すればさし穂は旺盛に成長した。しかし、やはり囲いのないところでは最終的に枯死し、砂地のさし木と大差はなくなった。囲いのあるところでは成長を続けるが、囲いから抜き出る部分はほとんど枯死した。5.以上のように、客土し、強風を遮断してやると旺盛な成長がみられることから、成長阻害の主因は貧栄養と強風と考えられる。6.一方、スナヤナギはヤナギルリハムシの食害を受け、徹底した駆除の必要なことが苗畑の実験で明らかとなった。7.このように、スナヤナギにもいくつか難点がみいだされたので、これの改善とあわせて、改めてサビナジャクシンを取り上げ、根付ポット苗をポットごと海岸砂地に埋め込む実験を進めている。
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