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遠州灘沿岸海域におけるイワシ類の魚種交替機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07660235
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関東京大学

研究代表者

中田 英昭  東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60114584)

研究分担者 船越 茂雄  愛知県水産試験場, 主任研究員
研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード魚種交替 / 遠州灘 / イワシ類 / シラス漁獲量 / 黒潮流路変動 / 黒潮流路
研究概要

マイワシとカタクチイワシの魚種交替が漁獲情報などで明瞭にとらえられている遠州灘沿岸海域を対象として、黒潮流路の離接岸変動にともなう生物環境の変化、ならびに成熟・産卵や種間の競合関係など生活史全体にわたる生物生態面の変化の両面から検討を加え、魚種交替の契機となる具体的なプロセスを明らかにしようとした。まず、1960年代以降の各種時系列情報(黒潮流路、水温、塩分、プランクトン湿重量、イワシ類の卵・仔魚採集数、シラス漁獲量、成魚・未成魚漁獲量ならびにその体長・肥満度・成熟度など)をもとに、マイワシ増大期(1970年代後半〜1980年代初め)と減少期(1980年代後半〜1990年代初め)の状況を比較し、マイワシ減少期にはマイワシ卵・仔魚の出現時期が1〜2カ月遅れ、逆に春季産卵群が回復傾向を示すカタクチイワシの仔魚との間に餌などをめぐる競合関係が強まっている可能性があることを明らかにした。一方、黒潮流路の離接岸変動や蛇行の程度によって、遠州灘沿岸海域の水温や流動場、さらには餌環境に大きな変化が認められることが分かった。遠州灘沿岸におけるマイワシの産卵量や産卵の時期は、黒潮流路の離接岸にともなう水温変化によって、またカタクチイワシの産卵は餌密度の指標となる透明度の変化によって大きく規定されており、それがマイワシは蛇行型、カタクチイワシは非蛇行型の黒潮流路パターンに対応して増大する傾向があることの原因となっていることを明らかにした。
さらに、黒潮フロント渦付近での集中的は観測結果から、フロント渦にともなう栄養塩の湧昇による新生産が遠州灘沿岸海域の餌生物の生産を促し、渦による仔魚の輸送・集積と相まって春季のイワシ類の再生産に重要な役割を果している可能性があることを指摘した。

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 田中英昭: "黒潮の離接岸とシラスの加入" 水産海洋研究. 60. 419-422 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中英昭: "遠州灘におけるイワシ類の魚種交替:実態と機構" 月刊海洋. 27. 422-427 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 船越茂雄: "伊勢・三河湾における動物プランクトンの変動:マイワシ来遊量との関係" 月刊海洋. 28. 142-149 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 木村伸吾: "Biological productivity of meso-scale eddies caused by frontal disturbances in the Kuroshio" ICES J.Mar.Sci.53(印刷中). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakata, H.: "Implications of Kuroshio meander for sardine and anchovy recruitment in the Enshu-nada Sea (in Japanese)." Bull. Jap. Soc. Fish. Oceanogr.60. 419-422 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakata, H.: "Possible mechanisms behind species replacement between sardine and anchovy populations in the Enshu-nada Sea (in Japanese)." Kaiyo Mon.27. 422-427 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Funakoshi, S.: "Variation in the biomass of macro-zooplankton in Ise Bay and Mikawa Bay related to the biomass of sardines migrating to these bays (in Japanese)." Kaiyo Mon.28. 142-149 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kimura, S.et al.: "Biological productivity of meso-scale eddies caused by frontal disturbances in the Kuroshio." ICES Mar. Sci.53 (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中田英昭: "黒潮の離接岸変動とシラスの加入" 水産海洋研究. 60・4. 419-422 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中田英昭: "遠州灘におけるイワシ類の魚種交替:実態と機構" 月刊海洋. 27・7. 422-427 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 船越茂雄: "伊勢・三河湾における動物プランクトンの変動:マイワシ来遊量との関係" 月刊海洋. 28・2. 142-149 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 木村伸吾: "Biological productivity of meso-scale eddies caused by frontal disturbances in the Kuroshio." ICESJ.Mar.Sci.53(印刷中). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中田英昭: "遠州灘におけるイワシ類の魚種交替:実態と機構" 月刊海洋. 27. 422-427 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 船越茂雄: "伊勢・三河湾における動物プランクトンの変動-マイワシ来遊量との関係" 月刊海洋. 28(印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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