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アカフジツボレクチンの殻形成への関与

研究課題

研究課題/領域番号 07660277
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産化学
研究機関北里大学

研究代表者

神谷 久男  北里大学, 水産学部, 教授 (80011964)

研究分担者 坂本 節子  北里大学, 水産学部, 助手 (40265723)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードMagabalanus rosa / アカフジツボ / レクチン / 石灰化 / マトリックスタンパク / リンパ液 / Megabalanus rosa / Cタイプレクチン
研究概要

アカフジツボリンパ液レクチンはその大量な存在と季節変動の存在から無脊椎動物レクチンに共通していわれているような生体防御への関与だけでは説明することは難しい。我々はアカフジツボレクチンBRA群がカルシウムイオンとの結合能が高いことやリンパ液以外の周殻、蔓脚など石灰化の活発な組織にも認められることなどから、レクチンの機能の一つとして石灰化への関連を想定している。もし、リンパ液レクチンが石灰化に関与するならばレクチンは周殻中にも微量に存在するはずである。そこで周殻中マトリックスを調製して石灰化への関連を炭酸カルシウムの結晶化阻害活性で調べたところ、BRA-2抗体に反応する22kDa成分が認められた。一方、BRA-3抗体では染色される成分はとくに認められなかった。しかし、アカフジツボ外套内に代謝や包囲化や外界への排除が困難な鋼球を挿入すると完全に石灰質の被膜で覆われることがわかった。そこで、形成された石灰質を集め、そのマトリックス成分についてELISA法でアカフジツボレクチンを検索したところ、BRA-2と少量のBRA-3とが認められた。殻底部分の石灰質中にもBRA-2が認められたが、BRA-3は痕跡程度に過ぎなかった。これらの結果はアカフジツボでは主としてBRA-2が石灰化に関連していることを示唆している。一方、アカフジツボ類縁種のミネフジツボBalanus rostratusリンパ液にはD-ガラクトース結合特異性を示すCタイプ・レクチンが存在する。精製したレクチン標品について石灰化への関連を調べたところ、アカフジツボレクチンよりはるかに高濃度でも炭酸カルシウムの結晶化阻害活性を示さなかった。一方、リンパ液は強い結晶化阻害活性を持っており、ミネフジツボで石灰化にはレクチン以外のリンパ液成分、とくに耐熱性の低分子量成分の寄与が大きいことが推測され、リンパ液レクチンは種によってもその生理機能が異なる可能性が推測された。

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 神谷久男: "海産無脊椎動物リンパ液レクチンと生体防御" 魚病研究. 30. 129-139 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Muramoto K.et al: "Analysis of the hemolymph proteins from the acorn barnacle Megabalanus rosa by the two-dimentional gel electrophoresis." Fish Sci.62. 435-438 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 神谷久男: "有用レクチンの宝庫、海洋生物" バイオサイエンスとインダスリ-. 54. 11-15 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 神谷久男: "海洋生物の高分子生理活性物質" 水産の研究. 15. 36-43 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 神谷久男: "アカフジツボリンパ液レクチンと石灰化" 海洋. 28. 684-687 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 神谷久男: "海産無脊椎動物リンパ液レクチンと生体防御" 魚病研究. 30・(2). 129-139 (1995)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Muramoto et.al: "Analysis of the hemolymph proteins from the acorn barnacle Megabalanus rosa by the two-dimentional gel electrophoresis." Fish.Sci.62(3). 435-438 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷久男: "有用レクチンの宝庫,海洋生物" バイオサイエンスとインダストリー. 54(3). 36-43 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷久男: "海洋生物の高分子生理活性物質" 水産の研究. 15(2). 11-15 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷久男: "アカフジツボリンパ液レクチンと石灰化" 海洋. 28(11). 684-687 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷・坂本ら: "アカフジツボ・リンパ液レクチンの石灰化への関与" J.Exp.Biol.(発表予定).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷・戸田ら: "ミネフジツボCタイプレクチンの性状" 日本水産学会誌. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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