研究課題/領域番号 |
07660294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
小林 恒夫 佐賀大学, 海浜台地生物生産研究センター, 助教授 (80215342)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
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キーワード | 北関東 / 陸稲モチ米 / 新潟県 / 北海道 / 佐賀県 / 米菓 / 包装餅 / モチ粉調整品 / 三大産地 / 岩手県・熊本県 / モチ米の二大加工用途 / 亀田製菓 / 佐藤食品 / ガリバー型寡占構造 / 主要加工地域(新潟県・首都圏) / 新食糧法 / 商品性の高まり / 良質モチ米 / 低コスト化 / 独自の販路確保 / 亀田製菓・佐藤食品 / 地域的なモチ米の生産・加工・流通 / モチ米 / 自主流通米 / 餅加工 / 三大主産地 / 北限稲作地帯 / 良質ウルチ米 |
研究概要 |
3カ年の研究をまとめると以下のようになる。 モチ米の生産面では、これまでのモチ米の主産地は大きく変化し、今日でも変動過程にあるが、大きく整理するならば、1960年代までは、北関東が最大のモチ米産地であり、そこでは主として陸稲モチ米が栽培されていた。もう1つの産地は古くから稲作産地であった新潟県であった。しかし、米過剰・稲作生産調整が開始される1970年代以降、陸稲モチ米産地であった北関東の産地は大きく後退した。それに対し、新たな産地として北海道と佐賀県が台頭してきた。そして今日、北海道、佐賀県及び新潟県が三大産地となっている。 しかし近年、岩手県が生産量では新潟県を上回るに至り、また熊本県の生産量が新潟県に接近してきているという新しい状況も生まれてきており、モチ米主産地は常に変動のさなかにおかれている。 加工面で見ると、モチ米の二大加工用途は米菓と包装餅であり、その業界は共に新潟県に集中している。うち、米菓は、亀田製菓によるガリバー型寡占構造を、包装餅は佐藤食品による同様の構造が形成されている。ただ、包装餅は農家グループや米屋による加工・販売も広範に見られ、直売所の増加等と結びついているという特徴が見られる。こうして、包装餅の市場構造は、いわば二重構造を呈している。 流通面では、上記の北海道産モチ米は主として東日本へ、佐賀県産モチ米は主として西日本中心に流通している。一方、加工品の米菓は全国流通を基本としているが、包装餅には一定の棲み分けが存在している。 消費面では、食の多様化の中で、米菓はスナック食品に押され、包装餅の消費も減少傾向にある。 また、見過ごせない状況として、1993年米凶作を契機とするモチ粉調整品や米菓の輸入量増加、95年からのミニマムアクセス米の受け入れに伴うモチ米の輸入量の増加によって、モチ米も輸入物との競争が激化し、我が国のモチ米市場はますます激変する時代へと突入している。
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