研究課題/領域番号 |
07660346
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物環境
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相良 泰行 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (30012024)
|
研究分担者 |
川越 義則 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80234053)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 青果物 / 予冷 / 比表面積 / 真空冷却 / 蒸発 / 水分蒸発 |
研究概要 |
現在、真空冷却されている代表的な青果物として、ブロッコリ、レタス、ニンジンを供試材料に選び、異なる操作条件したこれらの真空冷却特性を計測した。また、材料の水分蒸発表面積を推算するために、ブロッコリについては「マイクロスライサ画像処理システム」、レタスとニンジンについては「汎用型画像処理装置」を用いて、青果物個体の質量から体積・比表面積等を推算する方法を新しく提唱した。これらの青果物の真空冷却適性を検討するために、その比表面積と冷却速度の関係を検討した結果、比表面積の大きなレタスよりもそれの小さいブロッコリの冷却速度が速いことが判明した。従来、定性的には比表面積が大きい程冷却速度が速いと言われてきたが、冷却速度は比表面積のみに依存せず、水分の蒸発のし易さを表わす水分蒸発係数にも依存する事が分かった。従って、水分蒸発係数の測定法を開発する事が重要となった。 レタスの冷却特性データに「蒸発境界層モデル」を適用し、材料表面からの水分蒸発係数を推算した結果、水分蒸発係数はフラッシュポイントから最終圧力に到達するまでは指数関数的に減少する傾向を示し、最終圧力が一定に制御される区間では一定値をとることがわかった。また、蒸発係数の値は自由水面のそれと比較して約4倍小さい値を示した。この値はレタスの葉の表面に付着している水分のみならず葉肉内部からも水分が蒸発し、この際の移動抵抗を示していると考えられてた。さらに、蒸発係数の値はレタスの冷却負荷が大きくなるにつれて小さい値を示し、真空チャンバ内の水蒸気分圧に依存する事が明らかになった。最終的に「水分蒸発プロセスモデル」を提唱して冷却プロセスのシミュレーションが可能となった。
|