| 研究概要 |
TDRによる土壌水分計測は,一般的にはその可能性が示された段階ではあるが,本年度の研究により,その多点計測と連続計測の可能性が示された。
本年度は,まず,機器の特性を明らかにし,その後その制御用ソフトウェアを開発した。TDR測定に用いたケーブルテスタ単体では,多点計測や連続計測が不可能なため,コンピュータを接続し,多点計測や連続計測を可能にするためのハードウェアとソフトウェアの開発を行った。また,誤差の最小化を目指してこのハードウェアを改良した。これにより,土壌水分を約3%の誤差範囲で推定することが可能になった。ただし,土壌の種類により異なるキャリブレーションを行う必要があることが明らかになったため,その手法について検討を重ねた。その結果,空隙の多い土壌においては,土壌水分が過小評価される可能性が示唆された。したがって,来年度においては,この点においても検討を続けていく予定である。
システムの安定性やノイズの問題などが残るが,これについても来年度の実用化試験で明らかにしていく予定である。
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