研究課題/領域番号 |
07660374
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
新村 末雄 新潟大学, 農学部, 助教授 (00156027)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 培養ウシ胚盤胞 / 培養マウス胚盤胞 / 収縮運動 / ハッチング / 動的研究 / プロスタグランジン |
研究概要 |
1.培養マウス胚盤胞において、弱度(20%未満の体積の減少)および強度(20%以上の体積の減少)の収縮回数と1時間当たりの平均収縮回数は、いずれもハッチング中の期間でハッチングの前後の期間に比べて有意に多かった。また、ハッチングを完了した胚と完了しなかった胚において、胚盤胞形成後32時間までの弱度の収縮回数に差はみられなかったが、強度の収縮回数はハッチングを完了した胚で有意に少なかった。従って、胚盤胞の収縮運動、特に、弱度の収縮はハッチングに役割を果たしていることが考えられた。 2.10^<-4>Mのインドメサシン(1M)で処置したマウス胚盤胞では、対照の胚と比べ、弱度の収縮回数に差はみられなかったが、強度の収縮回数は有意に多く、ハッチング率は有意に低かった。また、10^<-4>Mの1Mとともに10^<-6>Mのプロスタグランジン(PG)F_2αあるいは10^<-8>MのPGE_2で処置した胚盤胞では、1Mのみを含む培養液で発生した胚に比べ、弱度の収縮回数は有意に多く、強度のものは有意に少ないとともに、ハッチング率は有意に高かった。従って、胚盤胞の収縮運動には胚で合成されるPGが関与していることが確かめられた。 3.体外で成熟・受精させたウシ卵子を培養して発生させた胚盤胞において、1.7%ないし84.5%体積が減少する収縮運動が、ハッチングの前、中および後のすべての期間で観察された。これら3期間における収縮回数と1時間当たりの平均収縮回数は、いずれもハッチング中で有意に多かった。また、収縮に要した時間は30秒ないし53分31秒、再拡張に要した時間は44秒ないし8時間33分であった。一方、ハッチングしなかった胚盤胞でも、2.2%ないし83.7%体積が減少する収縮運動が観察され、平均収縮回数と1時間当たりの平均収縮回数は、37.7回と0.29回であった。なお、収縮に要した時間は12秒ないし1時間7分、再拡張に要した時間は7秒ないし4時間13分であった。
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