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鼻・喉頭・気管粘膜の化学的感覚受容機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07660397
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関東京大学

研究代表者

局 博一  東京大学, 農学部, 助教授 (30142095)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード鼻粘膜 / 三叉神経 / カプサイシン / 化学受容器
研究概要

上部気道に存在する各種の感覚受容のうち、化学的感覚受容に関する研究を行った。
電気生理学的実験:モルモットを実験材料として、鼻粘膜の感覚受容器から構成されている篩骨神経の求心性活動を記録した。神経束および単一神経活動の記録によって、篩骨神経には、機械的刺激には応答せず、カプサイシン、ニコチン、アンモニアおよびメンソ-ルに応答する神経線維が多数存在することが明らかになった。これらの刺激に対して、それぞれに特異的に応答する神経線維と、いくつかの刺激に同時に応答する神経線維とが存在した。カプサイシンやニコチンに対する応答性は神経放電が持続的な遅順応型であり、アンモニアに対する応答性は速順応型であった。メンソ-ルに応答する神経線維の約半数はカプサイシンの前投与によって脱感作された。カプサイシンおよびニコチンに特異的に応答する神経線維はC線維の可能性が高く、またメンソ-ルに応答する神経線維はAδなどの有髄線維とC線維とが混在する可能性が示唆された。一方、カプサイシンに対する応答性は、鼻粘膜のアルブミン感作動物で高まることが示された。鼻粘膜の化学的感受性は喉頭粘膜および気管粘膜に比べてかなり高いことが示唆された。
反射実験:気管呼吸下のモルモットで鼻粘膜にカプサイシン、アンモニアを局所的作用させると、呼吸数の増加、最大呼吸流速の増大、気道抵抗の低下が出現した。メンソ-ルでは、呼吸数の低下(呼気時間の延長)、血圧上昇などが観察された。これらの反射は鼻粘膜の局所麻酔および篩骨神経の切断によって消失した。
カプサイシンの咽喉頭部への作用では、著明な呼吸抑制と徐脈が出現した。徐脈は人工呼吸下でも出現したが、アトロピン投与による迷走神経遮断を行うと明瞭に抑制された。これらの成績から、鼻粘膜に対する侵害刺激と咽喉頭粘膜に対する侵害刺激とではその感覚受容特性ならびに反射効果が異なることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] G.Sant'Ambrogio,H.Tsubo'ne,F.B.Sant'Ambrogio: "Sensory information from the upper airway:Role in the control of breathing." Respir.Physiol.102. 1-16 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] S.Sekizawa,H.Tsubone,M.Kuwahara,S.Sugano: "Nasal receptors responding to cold and I-menthol airflow in the guinea pig." Respir.Physiol.102(in print). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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