研究課題/領域番号 |
07670054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山岡 薫 広島大学, 医学部, 講師 (10200586)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | L型Caチャンネル / カエル / 心筋 / マグネシウム / カルシウム / GTP / リン酸化 / Caチャンネル / マグネシウムイオン / カルシウムイオン / グアノシンヌクレオタイド |
研究概要 |
カエル心室筋L型Caチャンネルの制御に関連し、細胞内Mg^<2+>の役割について以下の事を示し、またこれらの事実をもとにその作用機序、生理学的意義を明らかにした。 1.細胞内Mg^<2+>濃度([Mg^<2+>]_i)を1μMまで低下させるとCaチャンネルの電流(I_<Ca>)は約10倍もの電流増大をきたし、この作用はリン酸化、GTP結合蛋白などを介さないため、直接作用している考えた。I_<Ca>-[Mg^<2+>]_i関係から生理的[Mg^<2+>]_iにおいてはチャンネルの80-90%の活動は抑えられていることがわかった。 2.細胞内Ca^<2+>濃度が増加してもI_<Ca>が増加する現象の機序に関し、これはCa^<2+>の増加がMg^<2+>のブロックを拮抗的に抑制するためということを明らかにした。 3.[Mg^<2+>]_iを低下させてもGTPが存在すると電流が増大しない事をはじめて発見した。この場合GTPはGTP結合蛋白を介することなく直接チャンネルに作用する事を示す所見を得た。またGTPはMg^<2+>と拮抗的にチャンネルを抑制するという事を示した。 4.心筋L型Caチャンネル制御の生理的主要経路であるβアドレナージック刺激を介するチャンネルのリン酸化において細胞内Mg^<2+>は以下のような役割を果たしている事を示した。つまりチャンネルはリン酸化を受けるとMg^<2+>との結合能力が低下し細胞内Mg^<2+>によるブロックから免れるという所見からチャンネルリン酸化の電流増大機序はMg^<2+>を介するという考えを導いた。またリン酸化による刺激と細胞内Mg^<2+>による電流増大時の単一チャンネルの挙動は両者で同じ性質であるという事実を提示しこの考えの妥当性を示した。
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