研究課題/領域番号 |
07670058
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
堀内 桂輔 大分医科大学, 医学部, 助教授 (50183603)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Ca2+ / スキンドファイバー / ATP / ケージド物質 / 骨格筋 / クロスブリッジ / ADP / 収縮 |
研究概要 |
適当な中間濃度Ca2+イオン存在下に硬直状態のスキンドファイバー標本をATPで収縮させると、筋標本が一過性に収縮する場合があり、この一過性収縮はADPの共存によって増強される。このADPによる収縮増強の原因は単にADPが標本のATP結合を遅延させるためであるのか否かを実験的に調査することが本研究の目的であった。 問題に答えるために、本研究では、0.2mM-ADP存在下ならびにADP不在下においてATP濃度を0.4〜1.6mMの範囲で種々変化させながら、中間Ca一過性収縮を引き起こしてみた。Ca2+濃度はpCa6.84、温度は20℃に設定した。 一過性収縮を評価するために、筋線維スティフネス経過記録の上で、次の二点を計測した。一、ATP遊離直後において、スティフネスが硬直の70%まで低下するまでの時間(70%時間)。二、引き続く一過性収縮において、スティフネスのピーク値。70%時間はATP結合の速さの指標であり、ピーク値は収縮の大きさの指標である。 種々のADP・ATP濃度における一過性収縮データを、70%時間-ピーク値の二次元平面上にプロットしてみた。ATPが少ない、あるいはADPが存在する、これらの場合、上記平面の右上にプロット点が位置するという期待される結果が得られたのみであり、プロット点同士を結ぶ70%時間-ピーク値関係がADPで殊更に変化している気配は全く認められなかった。 以上の結果から、中間Caでの一過性収縮を増強するADPの効果は、単にATPと拮抗してATP結合を遅くするというADPの作用がその原因であろうと考えた。
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