研究課題/領域番号 |
07670064
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小西 真人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (20138746)
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研究分担者 |
渡辺 賢 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60191798)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 平滑筋 / マグネシウム / 蛍光マグネシウム指示薬 |
研究概要 |
モルモットから門脈および盲腸紐平滑筋条片を摘出し、標本とした。標本を蛍光Mg指示薬furaptraのacetyoxy-methylエステルを含むTyrode液中に浸すことにより、細胞内にfuraptraを導入した。細胞内furaptra蛍光信号と細胞内Mg濃度との関係は、furaptraを導入した標本を2個イオンイオノフォアBr-A23187で処理して細胞膜のMg透過性を高め、細胞外Mg濃度を種々に変えて求めた。 細胞外潅流液のMg濃度が1.2mMの条件下では、細胞内Mg濃度は平均1.0mMと見積もられた。潅流液中のMg濃度を10mMに増加、または0.6mMに減少させても、細胞内Mg濃度は2時間以内には有意な変化を示さなかった。しかし、潅流液中のCaを除くと、10mM Mgの潅流により、細胞内Mg濃度は1.6mM程度に上昇した。 細胞外外Ca存在下にNaを除くと(NaclをN-methy D-glucamineに置換)、細胞内Mg濃度は2.0mM程度に上昇し、細胞外Na濃度を元に戻すことにより回復した。細胞外Naを除くことによる細胞内Mg濃度の上昇は、細胞外Mg濃度に依存し、高濃度細胞外Mg(10mM)により、増強された。また、Ouabain(1-2uM)により細胞膜のNa/kポンプを抑制し、細胞内Na濃度を高めても同様の細胞内Mg濃度の上昇が観察された。 以上の結果より、(1)細胞外Ca存在下では細胞膜のMgの透過性が低く抑えられていること、(2)細胞膜には、細胞内外のNa濃度勾配に依存したMgくみだし機構が存在し、細胞内Mg濃度は電気化学的平衡から予測されるよりはるかに低いレベル(約1mM)に保たれていることが示唆された。
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