研究課題/領域番号 |
07670066
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
國分 眞一朗 日本大学, 医学部, 教授 (20153520)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ラット膀胱平滑筋 / ADP β S感受性P_2受容体 / P_<2X>受容体 / nifedipine / BAY K 8644 |
研究概要 |
【目的】 ラット膀胱平滑筋において収縮を司る新しいタイプのP_2受容体(ADP β S感受性P_2受容体)が、1)神経原性収縮にどの程度関与しているのか、2)収縮のためのCa^<2+>は細胞外からの流入によるものか、細胞内のCa^<2+>貯蔵部位からの放出によるものか、の二点を明らかにする目的で研究を行った。 【結果】 1.神経原性収縮の、50%以上はP_<2X>受容体を介する経路で行われており、M受容体を介するものは神経原性収縮全体のわずか15%程度しか関与しないことが明らかとなった。一方、ADP β S感受性P_2受容体を介する収縮は神経原性収縮の約20%以上を占めることが示された。 2.細胞外Ca^<2+>非存在下では、P_<2X>受容体、ADP β S感受性P_2受容体を介する収縮のみならずM受容体を介する収縮すら完全に抑制された。また、cyclopiazonic acid(200 μM)およびthapsigargin(30 μM)投与では、これら3つの受容体を介する収縮ともに有意に影響を受けなかった。したがって、ADP β S感受性P_2受容体を介する収縮過程でのCa^<2+>動員機構に関する知見はこの実験系では得られなかった。 3.P_<2X>受容体、ADP β S感受性P_2受容体ならびにM受容体を介する収縮に対するnifedipine(0.1nM〜10μm)、BAY K 8644(0.1nM〜10μM)の効果を検討したところ、nifedipine投与では3つの受容体を介する収縮に影響は見られなかったが、BAY K 8644(1 nM〜100nM)で、ADP β S感受性P_2受容体、M受容体を介する収縮と、P_<2X>受容体を介する収縮には明らかに有意差が得られた。したがって、ADP β S感受性P_2受容体を介する収縮は少なくともP_<2X>受容体を介する収縮のように細胞外からのCa^<2+>の流入に一次的に依存したものではないことが示唆された。
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