研究課題/領域番号 |
07670114
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
和田 明彦 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (30131949)
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研究分担者 |
山本 隆一 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (10094111)
占部 正信 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00094087)
小林 英幸 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (40148953)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Sodium channel / Protein kinase C / Down-regulation / Western blot / Northern blot / Binding / ^<22>Na+ influx / Gene expression |
研究概要 |
ウシ副腎髄質細胞(発生学時に神経堤に由来し、交感神経節と相同)の培養系において、プロテイン・カイネースCが細胞膜Naチャネル発現とその薬理学的性質を、どのように変動させるか検討した。 1.プロテイン・カイネースC活性薬TPA、PDBuで細胞を処理すると、濃度依存的(lC_<50> 19nM)、時間依存的(T1/2 4.5h)に、^3H-サキシトキシン結合のB_<max>が減少した(K_dは不変)。生物学的活性を示さない4α-TPAは効果がなく、また、TPAの作用はプロテイン・カイネースC阻害薬H-7、アクチノマイシンD、サイクロヘキサマイドなどの遺伝子転写、翻訳阻害薬により消失した。 2.ウエスタン・ブロットにおいて、TPA(100nM)、PDBu(100nM)で15h処理した際には、α-、ε-サブタイプは細胞質より膜分画ヘ移行した(ζ-サブダイプは移行しない)。 TPA処理細胞では、Naチャネル活性薬ヴェラトリジンの細胞内への^<22>Na+流入の濃度-作用曲線は下方に移動した(EC_<50>は不変)。また、ヴェラトリジンの^<22>Na^+流入は、対照細胞と同程度、ブレベトキシンによってアロステリックに増強された。 ノーザン・ブロットにより、ウシ副腎髄質細胞mRNAは、ラット脳タイプII、II^ANaチャネルcDNAプローブとは、ハイブリダイズしなかった。心臓、骨格筋のNaチャネル間で相同性の高い領域を選び、RT-PCRによりプローブを得たが、これともハイブリダイズしなかった。ヒト神経内分泌細胞型NaチャネルcDNAプローブ(1.5Kb、2.2Kb)では、9.5Kbにバンドが検出された。 以上、(1)副腎髄質細胞Naチャネルは、分子構造の点で、神経内分泌型Naチャネルに類似していること、(2)α-、ε-サブタイプのプロテイン・カイネースC活性化によりdown-regulationされるが、その薬理学的性質は変化しないこと、(3)down-regulationには、蛋白質のde novo合成が関与していることを、明らかにした。
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