研究課題/領域番号 |
07670121
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
重信 弘毅 東邦大学, 薬学部, 教授 (50012654)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 心筋 / 活動電位 / 収縮 / 膜電流 / cyclopiazonic acid / 筋小胞体(SR) / カルシムウチャネル / カリウムチャネル |
研究概要 |
申請書の実施計画に記載した計画はほぼ完了したが、字数の都合で、本年度の研究費で購入した膜電流制御解析装置と既存の装置を組み合わせて行った膜電流解析の結果と、収縮機構の解析結果を報告する。 モルモットの発生に伴う電気的特性の変化に関しては、微小電極レベルの研究で、活動電位波形の最も大きな変化は、胎生期から出生時にかけての活動電位持続時間(APD)の減少と出生後の延長であることを見いだした。この変化の膜電流レベルでの機序を追求し、胎生期からのAPD減少は主としてK電流の増加に由来するものであり、出生後の延長は主としてCa電流の増加に起因することを確定した。また、胎生期・新生児期に見られる無酸素状態への抵抗性は、この時期の代謝が嫌気的であることに由来するが、対照的にラットではATP依存性K^+チャネルの欠損が関与することを見いだした。 収縮機構に関する研究では、skinned fiberを用いてcyclopiazonic acid(CPA)が心筋でも筋小胞体(SR)へのCa^<2+>取り込みを阻害する薬理学的手段として有効であることを確認し、ラットでは心筋収縮へのSRの寄与が大きく、それが生後発達に伴って増加するが、対照的にモルモットではSRの寄与が少なく生後発達に伴う変化も僅かであることを見いだした。更に、研究計画には記載しなかった新しい手段としてthapsigarginやTMB-8を用いてこのことを確認すると共に心房と心室の間でも収縮に対するSRの寄与には大きな差異が存在することを見いだし、今後の研究課題を生み出した。また、共焦点顕微鏡による細胞内Ca^<2+>動態の研究では、これらの薬理学的手段を用いて、spikeとwaveという2つの対照的動態の内、後者にSR機能がより密接に関与していることを見いだすと共に、新たにsparkという特徴的なCa^<2+>動態を見いだし、今後の研究課題を生み出した。
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