研究課題/領域番号 |
07670153
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
三谷 芙美子 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (60041852)
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研究分担者 |
向井 邦晃 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80229913)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 副腎皮質 / アルドステロン合成酵素 / ステロイド11β-水酸化酵素 / 幹細胞 / 副腎皮質の層別機能 |
研究概要 |
副腎皮質は、その起源が同じ中胚葉でありながら、その外側から内側へ向けて機能的にも形態的にも異なる球状層、束状層、網状層の三層にわかれ、それぞれ鉱質コルチコイド、糖質コルチコイド(GC)および副腎性アンドロゲンを分泌する。近年我々は、ラット副腎皮質の球状層と束状層の間に機能未知なる第四の細胞層を見いだし、これが副腎皮質の幹細胞性細胞であることを示唆する結果を得た。本研究は、この幹細胞の性質を持つ新しい細胞層がいかなる制御機構で層特異的に分化し、皮質三層の形成に寄与しているかを免疫組織学的、分子生物学的に解明することに主眼をおいた。先ず、副腎皮質の機能調節因子であるACTH及びアンギオテンシンII(AGII)の長期刺激(20日間)に対する応答について解明を試みた。機能未知層は上記いずれかのホルモンの長期刺激下ではコントロールラットと同様に有意に存在したが、両ホルモンの同時刺激下では殆ど消失した。更にDNA合成期の細胞の分布はAGII刺激下では機能未知層の上縁、即ちアルドステロン合成酵素の発現を伴って厚みを増している球状層の下縁であり、ACTH刺激下では、機能未知層の下縁、即ち、GC合成酵素の発現を伴って厚みを増している束状層の上縁であった。これらの結果は、AGIIおよびACTHのいずれの刺激下においても機能未知層およびその付近において、細胞数の変化が起こると共に増殖中の細胞が集中することを示しており、機能未知細胞層が幹細胞層であるとする仮説と矛盾しなかった。同時に、幹細胞がAGIIまたはACTHの刺激でアルドステロン又はGC産生細胞に変わりうる可能性を示している。次いで、胎仔から新生仔にかけて副腎組織の構築過程を検討した。出生前では、皮質、髄質及び機能未知層の細胞が混在して観察されたが、出生後3日もすると、髄質細胞は副腎の中心に集まり、しかも機能未知細胞層を有する皮質の層形成が観察された。また副腎にenucleationを施し、球状層及び機能未知細胞層を含む被膜部分のみを体内に残すと一箇月ほどで副腎皮質は再生に皮質三層が再構築された。今後、細胞の遺伝子マーカーとなるlacZ遺伝子を持つレトロウイルスベクター系の導入、さらには機能未知細胞の分離と培養系の樹立などにより、幹細胞性細胞の系譜を詳細に検討する。
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