• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

遺伝性白内障ラットを用いた白内障発症過程における蛋白質分解機構とその意義の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07670160
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

猪股 光司  (財)東京都老人総合研究所, 酵素生化学部門, 主任研究員 (30142649)

研究分担者 中村 愛  (財)東京都老人総合研究所, 酵素生化学部門, 助手 (10159072)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード白内障 / 蛋白質分解 / クリスタリン / カルパイン
研究概要

白内障は水晶体が混濁化し、透明性を失った状態である。その原因は、タンパク質分子間で起こる架橋反応等で不溶性の高分子会合体が形成されるためと一般的には考えられている。しかし一方では、水晶体タンパク質の分解が混濁化(タンパク質の不溶化)の引き金になるとの見方もある。事実、老人性の白内障や種々の実験的白内障では水晶体タンパク質の分解の亢進が認められている。そこで本研究では遺伝性白内障ラット(SCR)を用い、水晶体タンパク質の分解に関与するプロテアーゼの検索並びにタンパク質分解とタンパク質不溶化との関連性を解析した。
水晶体タンパク質の分解パターンや水晶体カルシウム濃度の変動等から、水晶体混濁過程で亢進するタンパク質分解にはカルシウム依存性プロテアーゼであるカルパインの関与が強く示唆された。そこで、カルパインの関与をより直接的に証明するためにカルパインによる分解産物(切断部位)のみを認識する特異抗体を作製し、解析を行った。その結果、少なくともα-クリスタリン(A及びB鎖)、βB1-クリスタリン並びに細胞骨格タンパク質であるフォドリンの分解にカルパインが関与することが確認された。これらのタンパク質の分解産物は、水晶体が混濁を発現するよりもかなり早い時期から検出され、経時的に増加することも明らかとなった。また、本来は可溶性であるβB1-クリスタリンがカルパインによる切断で不溶性に変化するが明らかとなった。これらの結果から、カルパインが白内障発症過程(タンパク質不溶化)で重要な役割を担っていることが強く示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mitsushi Inomata: "Involvement of calpain in integrin-mediated signal transduction." Arch. Biochem. Biophys.(in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Masami, Hayashi: "Function of clapain: possible involvement in myoblast fusion." Intracellular Protein Catabolism (eds. Suzuki, K. and Bond, J. S.) Plenum Publishing Corp. 149-154 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 猪股光司: "遺伝性白内障ラット(SCR)を用いた水晶体混濁化原因の研究" 老人総合研究情報. 149. 1-2 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Megumi Nakamura: "Interaction of θ-toxin(perfringolysin O), a cholesterol-binding cytolysin, with liposomal membranes: changes in the aromatic side chains upon binding and insertion." Biochemistry. 34. 6513-6520 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi