研究課題/領域番号 |
07670179
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
岡崎 俊朗 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (40233308)
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研究分担者 |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | セラミド / アポトーシン / src |
研究概要 |
我々は、HL-60細胞の分化誘導過程における脂質を介した細胞内シグナル伝達機構解明のため、分化誘導時のスフィンゴ脂質の役割について研究し、従来は膜構成成分としてのみ考えられていたセラマイドがヴィタミンD3による分化誘導時約2時間後にスフィンゴミエリンが減少し最低値となり、一方その分解産物であるセラマイドが増加し最高値となること-すなわち“スフィンゴミエリン サイクル"(スフィンゴミエリン【tautomer】ホスフォリルコリン+セラマイド)が存在することを見いだした。今回、分化療法時の白血病細胞の病態を解明するため分化誘導過程におけるセラマイドを介した細胞内シグナル伝達機構におけるタイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化の関与につき検討した。(1)タイロシンカイネース阻害剤、ハ-ビイマイシンAやタイロシンフォスファターゼ阻害剤、バナデ-トのセラマイドによるHL-60細胞分化誘導への効果を検討したところ、ハ-ビイマイシンAではNBT活性により判定した分化誘導はほとんど影響されなかったがバナデ-ト処理により増強された。また、細胞増殖に対しては高濃度で両者供に抑制を示した。 (2)セラマイドによるHL-60細胞分化誘導時のタイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化を抗タイロシン抗体により検討したところ、95KDa、45KDa付近の蛋白が1時間以内にリン酸化されていた。95KDa付近の蛋白については分子量95KDaであるvavの可能性を考え抗vav抗体にて免疫沈降後に抗タイロシン抗体によりウエスタンブロティングを試みた。結果はvav蛋白が早期にタイロシンのリン酸化を受けていることが判明した。以上よりセリン/スレオニン蛋白リン酸化のみでなくタイロシン蛋白リン酸化、とりわけvavを介したシグナル伝達系のセラマイド/SMサイクルでの重要性を示唆した。
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