研究課題/領域番号 |
07670210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
三杉 和章 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 教授 (50106332)
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研究分担者 |
船曳 哲典 横浜市立大学, 医学部・小児科学, 助手 (20264616)
佐々木 佳郎 神奈川県立こども医療センター, 病理, 部長
青木 一郎 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 助教授 (00184028)
宮城 洋平 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 助手 (00254194)
長嶋 洋治 横浜市立大学, 医学部・病理学第二, 講師 (10217995)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 小児腫瘍 / 自然退縮 / アポトーシス / 細胞死 / bcl-2 / TRKA / TS-TG / LNGFR / 神経芽腫 / マス・スクリーニング |
研究概要 |
小児に発生する腫瘍は、成人のそれと異なり、しばしば急速な成長の反面、自然退縮を示す。この生物学的特性を、特に、神経芽腫群腫瘍につきアポトーシスを介した細胞死の観点から検討を行った。尿中カテコラミン代謝産物をマーカーとしたマススクリーニングによって診断された神経芽腫症例(以下、マス症例)は予後良好で、自然退縮を示した症例もある。我々はマス症例につき、病理組織学的検討およびDNA切断の検討を行った。組織学的には散在性の細胞死やアポトーシス小体と思われる封入体などアポトーシスを思わせる所見が認められた。しかし、DNAのヌクレオソーム間での切断は認められず、生化学的にはアポトーシスを積極的に証明する所見は得られなかった。また、アポトーシスに関連することが報告されている高親和性神経増殖因子レセプターTRKA、低親和性神経増殖因子レセプターLNGFR,tissue transglutaminase遺伝子(TS-TG)の発現をノザン法で検討した。その結果、マス症例はTRKA高発現群とLNGFR、TS-TG高発現群に大別された。前者は腫瘍細胞の分化を、後者はアポトーシスによる腫瘍細胞死を反映するものと考えられた(Miyagi et al.,投稿中)。 さらに、神経芽腫の他にも自然退縮を示す腫瘍、すなわち、先天性皮膚血管腫や先天性自己治癒性組織球腫の症例を収集し、組織学的な検討を行った。これらの材料では神経芽腫マス例に見られたような所見は見られなかった。 現在、神経芽腫については前年度得られた知見に基づき、神経芽腫培養細胞株にTRKA,LNGFR,TS-TGを移入し、細胞の増殖、分化、死に及ぼす影響を検討している。
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