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マラリアのヒートショックタンパクおよびコールドショックタンパクの分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07670272
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 寄生虫学(含医用動物学)
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 純一  東京大学, 医科学研究所, 助手 (20201189)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード熱帯熱マラリア / ヒートショックタンパク / dnaJ
研究概要

マラリアは、寄生中疾患の中でも、生命・健康にたいする被害がもっとも大きく、経済的損失も甚大である。マラリア原虫は、蚊とヒトの間を移行する。体温の異なる2宿主を移行する過程においてヒートショックタンパク(hsp)が果たす役割を解明することは、寄生現象の研究の中でも最も本質的な課題の一つである。今回、我々は、熱帯熱マラリア原虫について、hspのひとつであるdnaJホモログ4種の分析を行い、興味深い結果を得た。1)第4クロモソームに存在するpfj-1遺伝子は、dnaJに特徴的にみられる3要素、(1)J領域、(2)G/F領域、(3)システインを含む4回繰り返し領域、の全てを含み、典型的ホモログと考えられた。N端にはミトコンドリア移行シグナルが存在することから、ミトコンドリアに輸送され機能すると推定された。2)他の3種のホモログについては、部分アミノ酸配列を決定し、相互比較した。4種すべてが、異なる遺伝子で、それぞれ、第4、第8、第10、第11クロモソーム上に、独立して存在していた。3)RT-PCR法を用い、4種の遺伝子の発現をmRNAレベルで検討した。すべてが、赤内型で発現しており、一定の機能を果たしているものと考えられた。詳細な検討を行ったpfj-1については、熱刺激で増加、後期栄養体で発現が極大化することが示された。マラリア原虫には、2種類のミトコンドリアが存在するが、両者の関係は不明な点が多い。pfj-1がどちらで機能するのか、等、今後検討したい。
以上マラリア原虫のdnaJの研究はこれまでに報告がなく、全く新規なもので発表原稿を準備中である。
hspの研究は、マラリア原虫の生物学に貢献するだけでなく、原虫の蚊からヒトへの伝播阻止を通じ、予防にも寄与するものと期待される。今後、dnaJを中心に、さらに研究を続けていきたい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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